どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

なかなおり

2020年12月27日 | 絵本(外国)

      なかなおり/シャーロット・ゾロトウ・文/アーノルド・ローベル・絵 みらい なな・訳/童話屋/2008年

 

 どんより暗い朝、じゃあじゃあぶりの雨。パパが ママに いってきますのキスを忘れて でかけてしまいました。

 ママは、朝ご飯を食べに来たジョナサンのシャツを見て八つ当たり。

 ジョナサンは、ねえさんのサリーに「遅刻しちゃうよ」と、よけいなおせっかい。

 「いつも通りの時間よ」と、サリーはぷんぷん。

 八つ当たりが どんどん伝染していきます。

 しかし、いぬのパジーが、そのひろがりを とめてくれました。

 そこからは、あやまったり、わらったりしていくと、みんないい気持ち。

 ふとしたことで、虫の居所が悪くなり、誰かにあたりたくなります。でも、あたった人から謝られたり、やさしい言葉をかけられたらどうでしょう。

 「わかる」「わかる」と うなずきました。

 「ごめん」という一言があれば、マイナスの連鎖を断ち切り、幸せを運んでくれるきっかけにもつながりそうです。 

 

 原著は1963年。白黒で二か所だけ地が黄色。ちょっと地味でしょうか。