だるまちゃんとてんぐちゃん/加古里士/福音館書店/1967年
加古さんの「だるまちゃん」シリーズの第1作目で1967年の発行。もう50年以上も前になりますから、親から子と読み継がれている絵本でしょうか。
だるまちゃんは、真っ赤なまるいからだ。
ある日、おともだちの ちいさいてんぐちゃんと遊んでいると、てんぐちゃんの持っているうちわが気になりました。じぶんもほしくなって、「てんぐちゃんの ような うちわが ほしいよう」というと、お父さんのおおきなだるまどんが、家中のうちわを出してきてくれました。その数17種類。「こんな うちわじゃ ないんだけどな」
だるまちゃんは考えているうちに、いいことに気がつきました。そっくりなものを見つけたのです。それは やつでの はっぱ。
ところが今度は、てんぐちゃんのかぶっている帽子がうらやましくなってきました。
またまたおうちへ帰って、「てんぐちゃんの ような ぼうしが ほしいよう」というと、おとうさんがだしてくれたのは37種類。「こんな ぼうしじゃ ないんだけどな」
こんどほしくなったのは、はきもの。お父さんが出してくれたのは、34種類。「こんな はきものじゃ ないんだけどな」
つぎにほしくなったのは? とんぼがとんできて、てんぐちゃんの はなのさきに とまったのですが。
うちわ、ぼうし、はきものの、ひとつひとつ 見ていくだけでも会話がはずみそうですす。
だるまちゃん ほしがるだけでなく ちゃんと 工夫しています。うちわは「やつでの はっぱ」、ぼうしは「おわん」、はきものは、「おもちゃの まないた」を ひもでむすんでいます。んー 子どもの発想は素晴らしい。自分で考えたものが一番。期待にこたえようとするお父さんの奮闘も 褒めてあげたい。