どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

クリスマス・イブ 「ふたりはいつも」の中から

2022年11月18日 | 絵本(外国)

    ふたりはいつも/アーノルド・ノーベル・作 三木卓・訳/文化出版局/1977年

 
 
 この「ふたりはいつも」には、「そりすべり」「そこの かどまで」「アイスクリーム」「おちば」と「クリスマス・イブ」の がまくんとかえるくんの季節感あふれるエピソードが五編。
 
 クリスマス・イブの晩、がまくんは、もみの木を飾り、ごちそうもつくって かえるくんの到着をまっていました。時計をながめますが、時計はこわれていました。
 
 玄関のドアを開けて暗闇をのぞきますが、かえるくんはいませんでした。
 
 「穴におっこってでてこられないかも」
 「もし森で迷っていたら」
 「するどい歯の いっぱいはえた おおきな けものに おっかけられてたら」
 
 がまくんの心配の種はつきません。地下室で縄を見つけ、穴からひきあげる用意をし、けものたいじには フライパンで ぶんなぐろうと、うちから はしりだしました。
 
 すると かえるくんが いたのです。かえるくんは プレゼントを つつむのに 時間がかかっていたのです。
 
 がまくんが かえるくんの プレゼントをあけてみると・・・。
 
 
 友だち思いのがまくんが、あれこれ妄想するところに、やさしい気持ちがあふれています。あったかい暖炉のそばで過ごすクリスマス・イブは、素敵なものになりました。
 
 相手のことを思いやる気持ちがあれば、動物だって人間だって うまくまわっていけるのです。
 
 それぞれの季節に読み聞かせするのもよさそうです。