どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

まっている。

2022年04月24日 | 絵本(日本)

     まっている。/村上康成/講談社/2020年

 

「まっている」 なにを?

男の子が、ウキを見つめて、魚がかかるのを待っている。

クモがていねいに巣をはって、トンボやバッタがかかるのを待っている。

花は、きれいな色と、とっておきの においで、ハチや蝶がとまってくれるのを、まっている。

サンショウウオは、しずかに アユがやってくるのを、まっている。

セミは、土の中で ずーっと、空を飛ぶ日を待っている。

オオミズナギドリは、なぎの海で、潮が 動き出すのを待っている。

シカの子も、茂みの中で おかあさんが もどてくるのを まっている。

あ! きた。「にげられちゃった」

待っている時間もそれぞれ。一瞬だったり、何年もだったり。

「まつ」のは、次の飛躍の準備。次には何が・・・。

 

はじめに、アカショウビンが キョロロロロロ キョロロロロロ とないて、まっているのは 何だったのかな。

 

ゆったりした時間が流れています。いつも追われるような生活の中で、かけがえのない時間を見つめなおします。


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