どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おにと おひめさま

2024年05月10日 | 紙芝居(昔話)

   おにと おひめさま/脚本・堀尾青史 画・田島征三/童心社/2000年20刷(12場面)

 

 「グリム童話傑作選」です。
 2000年で20刷とありますが、初版は1961年です。

 鬼の夫婦が王子さま、お姫さまをさらってきて食べようとしますが、逃げ出した二人が、追跡を振り切って めでたしめでだしになります。

 鬼の夫婦に存在感があります。ひとくいおにが、誕生日にうんとうまいにんげんをくいたい、おれは、あっちの国の王子をさらいにいくから、おまえは、こっちの国のお姫さまをさらってこい」というと、おかみさんは、「そのへんのこどもじゃいけないのかい。ごちゃごちゃいるよ、紙芝居を みているのが。」とこたえ、観客をひきこんでいきます。
 ひとくいおにが、「一そくとびのくつと魔法の杖がをしまっておけ。」というと、おかみさんは、「いつだって わたしに かたづけさせるよ。」と不満たらたら。どこか人間の夫婦みたい。
 ひとくいおにが、「きれいな 花だな。なんて 花だ。」ときくと、「バラだよ、ばかだね。」と、一言

 ひとくいおには、ものすごいくせに、バラのとげにちょっとさされ、おかみさんも ハチにちょっとさされるだけで、熱が出て、九百九十九年ねこんでしまいます。
 そして、ひとくいおにが そろそろ でてきたらたいへんだから、へんなひとに「ぼっちゃんや、おじょうちゃん、くるまに のせて、やるよ。」などどいわれて さらわれちゃ えらいことに なっまうものね」と注意喚起まで・・。

 

 表紙そのものが紙芝居仕掛け。一そくとびのくつには、羽根、魔法の杖は 人形風でもあり、スプーン風にもみえます。


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