Cペアの場合
cペアの巣。5月24日
Cペアは、橋のたもとににある小島の縁に巣を作った。
この場所は、かいぼりをする前からカイツブリがたびたび営巣していた場所だ。
巣が作りやすいのだと思うが、問題は小島にアオダイショウやゴイサギなどがいることが多く、今までも卵や雛が襲われた例がある。
今回も、抱卵中にアオダイショウが何度も現れたし、ゴイサギやアオサギが巣の真上に止まっていたりしてはらはらした。
親も巣の周りで警戒姿勢を取っていることがよくあった。
それでも、何とか無事に5つの卵から5羽の雛が無事に生まれた。
5羽の雛を確認 6月8日
泳ぎだす5羽の雛 6月14日
人通りの多い橋の両側を行ったり来たりするかわいい雛たちは、多くの来園者の目に留まり、微笑ましい給餌の様子もすぐそばで見られたが、やはり雛たちの大きさの差もはっきりわかる。
来園者たちも、一番小さい雛がなかなか餌にありつけない様子に心配していた。
6月20日の巣の上の雛
巣の傍はその後もアオダイショウが現れたりするせいか、あまり休憩場所としても使われていないようで、この日は1羽の雛が親からもらった大きなザリガニを食べあぐねてしばらく座っていたが、その後巣は補修もあまりされなかった。
一家はボート置き場のどこかを塒にしているように思えた。
親は雛を3羽と2羽にわけて受け持ち、橋の両側に分かれていることも多かったが、3羽グループの中に入っていた末っ子はやはりいつの間にか姿が見えなくなった。
6月21日の雛。末っ子と他の雛との大きさの違いがよくわかる。
しかし、4羽は一応無事に成長したのではないかと思う。
Dペアの場合
弁天池で巣作りをするDペア 5月20日
今年のかいぼりの大きな特徴の一つは、前回行わなかった弁天池も行ったことだ。
そのため、今までカイツブリが営巣してこなかった弁天池でも営巣してくれれば、かいぼりの成果もよりはっきりする。
Dペアは初め弁天池の別の場所で作ろうとしたようだが、水位の変化で巣が浮いてしまい、うまく作れなかった。そこで橋のたもとに作ろうとしているのが上の写真。でも、2羽の気持ちが一致しなかったようで、しばらくまた別の場所を探していた。
けれど弁天池には、巣を作るよい場所がなかなか見当たらないようで、結局またこの橋のたもとに営巣することにしたようだ。
抱卵するDペア 5月30日
しかし、このペアの5つの卵は結局みなカラスに食べられてしまったらしい。(私は見ていなかったが)
このペアは、それでも繁殖諦めることはなく、あちこちで巣を作ろうと試行錯誤した末、最後に作ったのがこれ。
6月23日の巣と卵
そろそろ雛が孵る頃だと思って行ってみると、巣があるべきところになく、岸のすぐそばに浮かんでいる。親が一生懸命補修しようとしていたが、いったい何が起こったのだろうか。風で流されてしまったのだろうか。
7月10日の様子
支えもない巣は翌日には完全に沈んでいた。
巣から離れたところに親が1羽浮いていた。
双眼鏡でよく見ると、ちょっと背中が盛り上がっているように見える。
1羽の雛がどうやら背中に乗っているようだ。
7月11日
巣が完全に沈没する前に、かろうじて間に合って1羽が孵ったのだろう。
7月23日の親子
その後、親はあちこちに臨時の休憩場所を作ってなんとか授かった雛を大事に育てていた。
ところが、8月7日、雛が1羽でいるのを見たのを最後に、雛の姿は見たらなくなってしまった。
ずっと後で聞いた話では、水生物園の池に雛が迷い込んでしまい、親の給餌が受けられず、死んでしまったのではないかということだった。
Eぺアの場合
巣作りをするEペア 6月21日
Eペアが巣を作っている場所は、ボート池。ここはいかにもカイツブリが巣を作りたくなるような樹の枝が水面に垂れているのだが、いかんせん、ボートがすぐ近くまで近寄って来るので、安定しない。
過去にも何度が巣作りしたペアがいたのだが、失敗することが多かった。
そして、今回も。卵が数個生まれて抱卵中の巣にボートの舳が突っ込んで、巣は完全に壊され、卵は沈んでしまった。
ペアは諦めきれずにその近くに再度営巣、抱卵したが、その巣も理由は分からないが流されて結局このペアは繁殖できずに終わってしまった。
後半は悲劇的な終わり方になってしまったが、それでも今年は22羽の雛が孵り、そのうち14羽は無事に育ったと思われるので、やはり繁殖率は上がったと言っていいだろう。
私は別にカイツブリの研究をするために観察してきたわけではなく、カイツブリがかわいいし、見ていると好奇心がわいてきていっそう観察したくなっただけだが、それでも自然といろいろなことに気づかされる。
1番子の方がよく育つのは、やはり一番繁殖に適した時期(気温、餌の量、天敵の活動量など)に始めるからだろう。そして、早く一番よい場所をなわばりにできたペアがうまく子育てできる場合が多いのだろう。
2番子をつくる時期にはその条件が少し悪くなり、また1番子への見切りがペアの中でうまくできない時もあったりして、成功率が下がるような気がする。
今、池には成鳥の他、Aペア、Bペア、Cペアの1番子の雛が1羽ぐらいずつ見られる。どういう雛が残るのだろう。他の雛はどこへ行ったのだろうか。疑問が尽きない。
Aペアの雛と思われる子
Bペアの雛と思われる子
Cペアの雛と思われる子
また来年はどうなるのだろうか。
cペアの巣。5月24日
Cペアは、橋のたもとににある小島の縁に巣を作った。
この場所は、かいぼりをする前からカイツブリがたびたび営巣していた場所だ。
巣が作りやすいのだと思うが、問題は小島にアオダイショウやゴイサギなどがいることが多く、今までも卵や雛が襲われた例がある。
今回も、抱卵中にアオダイショウが何度も現れたし、ゴイサギやアオサギが巣の真上に止まっていたりしてはらはらした。
親も巣の周りで警戒姿勢を取っていることがよくあった。
それでも、何とか無事に5つの卵から5羽の雛が無事に生まれた。
5羽の雛を確認 6月8日
泳ぎだす5羽の雛 6月14日
人通りの多い橋の両側を行ったり来たりするかわいい雛たちは、多くの来園者の目に留まり、微笑ましい給餌の様子もすぐそばで見られたが、やはり雛たちの大きさの差もはっきりわかる。
来園者たちも、一番小さい雛がなかなか餌にありつけない様子に心配していた。
6月20日の巣の上の雛
巣の傍はその後もアオダイショウが現れたりするせいか、あまり休憩場所としても使われていないようで、この日は1羽の雛が親からもらった大きなザリガニを食べあぐねてしばらく座っていたが、その後巣は補修もあまりされなかった。
一家はボート置き場のどこかを塒にしているように思えた。
親は雛を3羽と2羽にわけて受け持ち、橋の両側に分かれていることも多かったが、3羽グループの中に入っていた末っ子はやはりいつの間にか姿が見えなくなった。
6月21日の雛。末っ子と他の雛との大きさの違いがよくわかる。
しかし、4羽は一応無事に成長したのではないかと思う。
Dペアの場合
弁天池で巣作りをするDペア 5月20日
今年のかいぼりの大きな特徴の一つは、前回行わなかった弁天池も行ったことだ。
そのため、今までカイツブリが営巣してこなかった弁天池でも営巣してくれれば、かいぼりの成果もよりはっきりする。
Dペアは初め弁天池の別の場所で作ろうとしたようだが、水位の変化で巣が浮いてしまい、うまく作れなかった。そこで橋のたもとに作ろうとしているのが上の写真。でも、2羽の気持ちが一致しなかったようで、しばらくまた別の場所を探していた。
けれど弁天池には、巣を作るよい場所がなかなか見当たらないようで、結局またこの橋のたもとに営巣することにしたようだ。
抱卵するDペア 5月30日
しかし、このペアの5つの卵は結局みなカラスに食べられてしまったらしい。(私は見ていなかったが)
このペアは、それでも繁殖諦めることはなく、あちこちで巣を作ろうと試行錯誤した末、最後に作ったのがこれ。
6月23日の巣と卵
そろそろ雛が孵る頃だと思って行ってみると、巣があるべきところになく、岸のすぐそばに浮かんでいる。親が一生懸命補修しようとしていたが、いったい何が起こったのだろうか。風で流されてしまったのだろうか。
7月10日の様子
支えもない巣は翌日には完全に沈んでいた。
巣から離れたところに親が1羽浮いていた。
双眼鏡でよく見ると、ちょっと背中が盛り上がっているように見える。
1羽の雛がどうやら背中に乗っているようだ。
7月11日
巣が完全に沈没する前に、かろうじて間に合って1羽が孵ったのだろう。
7月23日の親子
その後、親はあちこちに臨時の休憩場所を作ってなんとか授かった雛を大事に育てていた。
ところが、8月7日、雛が1羽でいるのを見たのを最後に、雛の姿は見たらなくなってしまった。
ずっと後で聞いた話では、水生物園の池に雛が迷い込んでしまい、親の給餌が受けられず、死んでしまったのではないかということだった。
Eぺアの場合
巣作りをするEペア 6月21日
Eペアが巣を作っている場所は、ボート池。ここはいかにもカイツブリが巣を作りたくなるような樹の枝が水面に垂れているのだが、いかんせん、ボートがすぐ近くまで近寄って来るので、安定しない。
過去にも何度が巣作りしたペアがいたのだが、失敗することが多かった。
そして、今回も。卵が数個生まれて抱卵中の巣にボートの舳が突っ込んで、巣は完全に壊され、卵は沈んでしまった。
ペアは諦めきれずにその近くに再度営巣、抱卵したが、その巣も理由は分からないが流されて結局このペアは繁殖できずに終わってしまった。
後半は悲劇的な終わり方になってしまったが、それでも今年は22羽の雛が孵り、そのうち14羽は無事に育ったと思われるので、やはり繁殖率は上がったと言っていいだろう。
私は別にカイツブリの研究をするために観察してきたわけではなく、カイツブリがかわいいし、見ていると好奇心がわいてきていっそう観察したくなっただけだが、それでも自然といろいろなことに気づかされる。
1番子の方がよく育つのは、やはり一番繁殖に適した時期(気温、餌の量、天敵の活動量など)に始めるからだろう。そして、早く一番よい場所をなわばりにできたペアがうまく子育てできる場合が多いのだろう。
2番子をつくる時期にはその条件が少し悪くなり、また1番子への見切りがペアの中でうまくできない時もあったりして、成功率が下がるような気がする。
今、池には成鳥の他、Aペア、Bペア、Cペアの1番子の雛が1羽ぐらいずつ見られる。どういう雛が残るのだろう。他の雛はどこへ行ったのだろうか。疑問が尽きない。
Aペアの雛と思われる子
Bペアの雛と思われる子
Cペアの雛と思われる子
また来年はどうなるのだろうか。