卵白由来成分で新型ノロ不活化
キユーピー、A型肝炎ウイルスも
化学工業日報2016年11月18日 (金)配信 一般内科疾患小児科疾患感染症
キユーピーは、東京海洋大学と共同で加熱変性による卵白由来のリゾチームの抗ウイルス効果を確認した。実験により新型ヒトノロウイルスやA型肝炎ウイルスを不活化できることが分った。同社では製材化技術を応用し、変性リゾチームを配合した衛生関連製品の開発を推進する。
卵白リゾチームは、卵白中に含まれている抗菌作用のある酵素。成果によると、卵白リゾチームの溶液を100度Cで30分間加熱して変性処理を実施。濃度1%に調整しノロウイルス溶液と混和させて1時間経過の後、リアルタイムPCR法でウイルス粒子を測定した。サンプルに使ったノロウイルスは、遺伝子変異によって31種類報告されているうちの「G2,.17」という新型ウイルス。このウイルスは2014年冬ごろから国内で感染事例が報告されている。国立感染症研究所がまとめた9月号「病原微生物検出情報」では、茨城県において15年から16年にかけ他の変異型の感染に比べて最も感染が多かった変異型だった。
測定結果では、混和前と混和1時間後を比較すると、混和溶液中1ミリリットル当たり1億個存在した同ウイルスが、混和1時間後には検出限界値以下になった。
また、A型肝炎ウイルスに対する実験も実施。同ウイルスを不活化することに成功した。
同社では、卵白中のリゾチームを加熱変性させた成分を「ノロクリアプロテイン」と名付け、国際特許出願。アルコール製剤などへの活用を進め、トイレタリー、衛生関連素材・製品ビジネスへの応用展開を目指していく。
キユーピー、A型肝炎ウイルスも
化学工業日報2016年11月18日 (金)配信 一般内科疾患小児科疾患感染症
キユーピーは、東京海洋大学と共同で加熱変性による卵白由来のリゾチームの抗ウイルス効果を確認した。実験により新型ヒトノロウイルスやA型肝炎ウイルスを不活化できることが分った。同社では製材化技術を応用し、変性リゾチームを配合した衛生関連製品の開発を推進する。
卵白リゾチームは、卵白中に含まれている抗菌作用のある酵素。成果によると、卵白リゾチームの溶液を100度Cで30分間加熱して変性処理を実施。濃度1%に調整しノロウイルス溶液と混和させて1時間経過の後、リアルタイムPCR法でウイルス粒子を測定した。サンプルに使ったノロウイルスは、遺伝子変異によって31種類報告されているうちの「G2,.17」という新型ウイルス。このウイルスは2014年冬ごろから国内で感染事例が報告されている。国立感染症研究所がまとめた9月号「病原微生物検出情報」では、茨城県において15年から16年にかけ他の変異型の感染に比べて最も感染が多かった変異型だった。
測定結果では、混和前と混和1時間後を比較すると、混和溶液中1ミリリットル当たり1億個存在した同ウイルスが、混和1時間後には検出限界値以下になった。
また、A型肝炎ウイルスに対する実験も実施。同ウイルスを不活化することに成功した。
同社では、卵白中のリゾチームを加熱変性させた成分を「ノロクリアプロテイン」と名付け、国際特許出願。アルコール製剤などへの活用を進め、トイレタリー、衛生関連素材・製品ビジネスへの応用展開を目指していく。