地震対応の熊本市職員は「心の報酬得にくい」 産業医が講演
2017年6月9日 (金)配信熊本日日新聞
熊本地震に対応した熊本市職員に面談し、心のケアや調査に当たった同市の産業医藤井可[たか]さん(37)が8日、同市中央区の熊本大で講演し、「職員は市民から何かをやって当たり前と思われがちで、心の報酬を得にくかった」と報告した。
市は2016年5月、職員8982人を対象に心の健康状態を調査。回答のあった5041人中、うつ状態や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の危険性が高い人は696人に上った。このうち16年度末時点でも、継続的な面談が必要だった職員は168人に上ったという。
心の不調の要因として藤井さんが挙げたのは、さまざまな対応が求められた避難所運営や市民からの厳しい言葉。うつ状態などの危険性は、責任が大きい中高年や子育て中の若い女性、家族や自身の体調に不安がある中高年女性で目立った。
その上で「自分より大変な人がいるので頑張らなければ、という気持ちも不調につながった」と指摘。業務量の偏りを見直す必要性などに触れた。(隅川俊彦)
2017年6月9日 (金)配信熊本日日新聞
熊本地震に対応した熊本市職員に面談し、心のケアや調査に当たった同市の産業医藤井可[たか]さん(37)が8日、同市中央区の熊本大で講演し、「職員は市民から何かをやって当たり前と思われがちで、心の報酬を得にくかった」と報告した。
市は2016年5月、職員8982人を対象に心の健康状態を調査。回答のあった5041人中、うつ状態や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の危険性が高い人は696人に上った。このうち16年度末時点でも、継続的な面談が必要だった職員は168人に上ったという。
心の不調の要因として藤井さんが挙げたのは、さまざまな対応が求められた避難所運営や市民からの厳しい言葉。うつ状態などの危険性は、責任が大きい中高年や子育て中の若い女性、家族や自身の体調に不安がある中高年女性で目立った。
その上で「自分より大変な人がいるので頑張らなければ、という気持ちも不調につながった」と指摘。業務量の偏りを見直す必要性などに触れた。(隅川俊彦)