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脳の“掃除屋”機能発見 脳梗塞治療に期待

2017年06月26日 11時20分21秒 | 医療情報
脳の“掃除屋”機能発見 脳梗塞治療に期待
2017年6月23日 (金)配信共同通信社

 脳細胞の一種が、脳梗塞後に損傷した神経細胞の断片を除去する"掃除屋"の役割を獲得することを山梨大の小泉修一(こいずみ・しゅういち)教授(神経科学)らの研究グループが動物実験で突き止め22日、英科学誌の電子版に発表した。ダメージを受けた脳の回復に寄与しているとみられ、活動を高める医薬品の開発などが期待される。
 脳細胞は神経細胞の働きを助ける「アストロサイト」。脳梗塞の状態にしたマウスでは、1週間後をピークにアストロサイトがゆっくりと梗塞の起きた部位周辺に集まり、傷ついた神経細胞の断片やシナプスを取り込み、除去することが分かった。
 こうした働きは貪食(どんしょく)作用と呼ばれ、「ミクログリア」という脳細胞が担っていると考えられてきたが、「貪食性アストロサイト」にも同じ性質があることが分かった。
 アストロサイト内のタンパク質「ABCA1」が貪食機能を担っていることも解明。ABCA1を欠損させたマウスではダメージを受けた部位に、損傷した細胞の断片が正常マウスより多く残った。
 新潟大や群馬大などとの共同研究。小泉教授は「傷ついた場所をちぎって、脳内を正常な部分だけにトリミングするイメージ。脳の修復や再構築に与える影響を精査したい」としている。
 注)英科学誌はネイチャーコミュニケーションズ
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