女性雇用促進で経済効果 国連、640兆円と試算
2017年6月15日 (木)配信共同通信社
【ジュネーブ共同】国連の専門機関である国際労働機関(ILO)は14日、各国が女性の雇用を促進し、2025年までに男性の就労率との格差を25%縮めれば、5兆8千億ドル(約640兆円)の経済効果があるとの試算を発表した。
ILOは女性の雇用に関する報告書を公表し、女性の労働参加の遅れは「世界の労働市場にとって差し迫った課題」だと指摘。各国に政策対応を求めた。
報告書によると、17年の、世界の女性の就労率は約49%で、約76%の男性と比べ大きな格差がある。失業率も男性が5・5%で女性が6・2%となっている。
報告書は、途上国を中心に女性が働くことを容認しない文化が依然存在すると指摘。特に北アフリカ、アラブ諸国、南アジアでは男性との就労率の差が50ポイントを超えており、問題が深刻だとした。
さらに性差別や教育などさまざまな要因が、女性が質の高い労働に就くのを妨げているとした。途上国では3分の1強の女性就労者が小規模な家内労働に従事しており、無給の家事や介護などのため就労できない女性も多いとした。
その上で、25年までに男女の就労率の差を縮小することで、税収だけでも世界で1兆5千億ドル増加すると予想。女性の福祉の向上にもつながると強調した。
2017年6月15日 (木)配信共同通信社
【ジュネーブ共同】国連の専門機関である国際労働機関(ILO)は14日、各国が女性の雇用を促進し、2025年までに男性の就労率との格差を25%縮めれば、5兆8千億ドル(約640兆円)の経済効果があるとの試算を発表した。
ILOは女性の雇用に関する報告書を公表し、女性の労働参加の遅れは「世界の労働市場にとって差し迫った課題」だと指摘。各国に政策対応を求めた。
報告書によると、17年の、世界の女性の就労率は約49%で、約76%の男性と比べ大きな格差がある。失業率も男性が5・5%で女性が6・2%となっている。
報告書は、途上国を中心に女性が働くことを容認しない文化が依然存在すると指摘。特に北アフリカ、アラブ諸国、南アジアでは男性との就労率の差が50ポイントを超えており、問題が深刻だとした。
さらに性差別や教育などさまざまな要因が、女性が質の高い労働に就くのを妨げているとした。途上国では3分の1強の女性就労者が小規模な家内労働に従事しており、無給の家事や介護などのため就労できない女性も多いとした。
その上で、25年までに男女の就労率の差を縮小することで、税収だけでも世界で1兆5千億ドル増加すると予想。女性の福祉の向上にもつながると強調した。