アルツハイマー病の早期血液診断マーカーを発見
名古屋市立大など、血液1滴以下でたんぱく質フロリチンを検出
化学工業日報2019年12月6日 (金)配信 一般内科疾患神経内科疾患検査に関わる問題
名古屋市立大学大学院医学研究科の道川誠教授らの研究グループは、大分大学の松原悦朗教授、福祉村病院の橋詰良夫愛知医科大学名誉教授らのグループと共同で、フロチリンというたんぱく質をウエスタンブロットと呼ぶ手法で検出する生化学的解析により、血液1滴以下(血清1マイクロリットル)でアルツハイマー病やその前段階である軽度認知症の診断が可能であることを発見した。簡便で安価な早期診断法の確立が望まれるアルツハイマー病だが、発症前診断が可能となれば健康診断でのスクリーニングといった場面での活用が期待される。
アルツハイマー病の患者は細胞から出るフロチリンの濃度が健常者に比べて低く、陽電子放射断層撮影装置(PET)の検査で同病の原因の一つとされるアミロイドベータ(Aβ)の蓄積も確認されたという。軽度認知症の人もフロチリンの濃度が有意に低下していた。
アルツハイマー病の診断は髄液やPET画像を用いた検査があるが、PETは高価で放射線障害の可能性も完全には否定できない。脳髄液検査も患者への負担が大きいことから、より簡便で侵襲が少なく安価な診断法の開発が求められている。
名古屋市立大など、血液1滴以下でたんぱく質フロリチンを検出
化学工業日報2019年12月6日 (金)配信 一般内科疾患神経内科疾患検査に関わる問題
名古屋市立大学大学院医学研究科の道川誠教授らの研究グループは、大分大学の松原悦朗教授、福祉村病院の橋詰良夫愛知医科大学名誉教授らのグループと共同で、フロチリンというたんぱく質をウエスタンブロットと呼ぶ手法で検出する生化学的解析により、血液1滴以下(血清1マイクロリットル)でアルツハイマー病やその前段階である軽度認知症の診断が可能であることを発見した。簡便で安価な早期診断法の確立が望まれるアルツハイマー病だが、発症前診断が可能となれば健康診断でのスクリーニングといった場面での活用が期待される。
アルツハイマー病の患者は細胞から出るフロチリンの濃度が健常者に比べて低く、陽電子放射断層撮影装置(PET)の検査で同病の原因の一つとされるアミロイドベータ(Aβ)の蓄積も確認されたという。軽度認知症の人もフロチリンの濃度が有意に低下していた。
アルツハイマー病の診断は髄液やPET画像を用いた検査があるが、PETは高価で放射線障害の可能性も完全には否定できない。脳髄液検査も患者への負担が大きいことから、より簡便で侵襲が少なく安価な診断法の開発が求められている。