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実習生を地域の仲間に 愛知、バディー制度注目 「問われる共生」

2019年12月31日 20時09分48秒 | 地域
実習生を地域の仲間に 愛知、バディー制度注目 「問われる共生」
2019年12月25日 (水)配信共同通信社

 愛知県高浜市で、孤独になりがちで失踪することもある外国人技能実習生を地域住民が支える新しい取り組みが注目されている。仲間として迎え、生活に困らないよう手助けしようと公益社団法人が導入した「バディー制度」。住民にも多文化共生の理解を深める絶好の機会となっている。
 仲間や相棒という意味がある英語のbuddy(バディー)。実習生の受け入れ窓口である公益社団法人「トレイディングケア」(同市)は2019年4月、介護分野の1期生を迎え入れ、同時にバディー制度を開始した。
 元看護師で代表の新美純子(にいみ・じゅんこ)さん(49)が「劣悪な環境で働く実習生を減らしたい」と自ら法人を立ち上げた。移民が多いベルギーにバディー制度があることを知り、実習生が一人で悩みを抱え込まないようにするには必要な仕組みだと感じて、導入を決めた。
 バディー制度は元々、2人一組のペアになって相手を支えるもの。同法人もバディーを募集して運用を始めたところ、研修所として使う古民家に日本人が毎日、出入りするようになった。当初は1対1の組み合わせで始めたが、日本人が活動できる時間がまちまちなこともあり、大勢のバディーでゆるやかに友人関係を結ぶ形式に変えた。
 商店街への行き方や薬局での薬の買い方を教え、歯医者にも付き添う。和食の作り方や家電製品の使い方を教える人もいて、支える形はさまざまだが、実習生は困ったことがあればいつでも相談できる相手がいる環境になった。
 人口の約8%まで外国人が増えた高浜市。交流する機会があまりなかった住民にとって制度は新鮮だったようですぐに口コミで広がった。今では小学生から主婦まで6~93歳の約30人がバディーとして関わる。新美さんは「近くに住んでいても接点が無かった日本人同士の交流も生まれ、地域の絆も強まった」と分析する。
 12月には23~40歳のインドネシア人の男女6人が2期生となった。2カ月間、日本語や医療を学んだ後、県内の病院や介護施設で働く。新美さんは「地域で外国人を受け入れることが当たり前の世の中になってほしい」と話した。
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