岡山市民病院がコロナ病棟整備 6床から37床に増し態勢強化
新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、岡山市立市民病院(同市北区北長瀬表町)が専用病棟の整備を進めている。コロナ患者の入院に対応できる感染症病床を現在の6床から、37床に増やして受け入れ態勢を強化する。
専用病棟は、感染症病床や一般病床のある5階西病棟(約500平方メートル)を壁や自動ドアで区切って整備。重症者用4床、軽症・中等症者用14床、感染の疑いのある人向けの19床を設ける。
ウイルスが外へ漏れないよう気圧を低くする「陰圧」管理を導入し、重症者用病床には、人工呼吸器やレントゲンなど集中治療室(ICU)と同水準の機器を配置する。
同病院では現在、感染症病床3床で患者を受け入れ中。感染第1波では6床全てが埋まり、他の病床を使うこともあったという。
患者を受け入れながら工事を進め、10月末の完成を目指す。整備費は約4億円を見込む。
今城健二副院長は「専用病棟としては岡山県内最大級となる。受け入れ態勢をしっかり整え、地域の安心につなげたい」と話す。
県内では、同病院を含め6医療機関がコロナ患者に対応できる専用病棟の整備を進めており、中等症・重症患者を優先的に受け入れることになっている。県全体の対応病床数は7月末現在、流行ピーク時に必要と見込まれる計250床(39医療機関)を確保しており、4月時点の計120床(34医療機関)から大幅に増えている。