Mars&Jupiter

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ジョルジュ・エネスコの交響曲第3番ハ長調作品21を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2008-11-08 07:59:45 | 古典~現代音楽バルカン地域編
昨日は二俣川から西谷まで歩きました。
途中聴いたのは1881年生まれのエネスコの交響曲。
ルーマニアで生まれた彼は、7歳でウィーン音楽院に入り、
ヨーゼフ・ヘルメスベルガーなどに師事し、
その後フランスに行き、パリ音楽院でヴァイオリンを学び、
作曲法についてはマスネやフォーレに師事した。
ヴァイオリン奏者、教育者、指揮者としても活動した。
交響曲は3つ残しているが、交響曲第3番ハ長調作品21は、
1916年から1921年にかけて作曲されており、
第一次世界大戦から戦間期に書かれており、
その時代背景を反映した音楽となっている。

第一楽章モデラート、ウン・ポコ・モッソは、
運命を感じさせるような重々しい雰囲気で始まる。
そのあと激しく情熱的な音楽になる。
第一次世界大戦が始まり、戦闘が続く中で作曲されたこともあり、
そこには人間的なテーマに挑んでいるような印象も受けつつ、
厳しい現実と夢のような平和的な世界が描かれている印象も受け、
ドラマティックに展開していくところはリスト風でもある。
後期ロマン派的でもあり、フランス的な音色に特徴ある。
第二楽章はヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポで始まる。
スケルツォ的な楽章で、軽快なテンポで音楽は展開されていく。
金管楽器と打楽器そして木管楽器が活躍する中、
英雄的な感じをも受ける力強い音楽になっていく。
終わりのほうは幻想的な音楽になり、静かに終わる。
第三楽章レント・マ・ノン・トロッポは、
今までの苦悩が解消されたような平安な音楽で、
この楽章では歌詞を伴わない人の声が合唱として流れ、
ドビュッシーやラヴェルのような幻想的な音楽を作り出す。
オルガンは聖なるイメージを与え、明るく安らかな感じが伝わる。
最後は平和な中、静かに消え入るように終わる。
悲惨な戦争と終結、その中にみた人類の現実の姿、
そして待ちわびた平和の瞬間など様々な人間の姿が
そこに表現されているようにも思える。
コメント
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