Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

グランヴィル・バントックのヘブリディーズ交響曲、そして横浜から星川まで歩く

2008-11-28 11:15:12 | 古典~現代音楽イギリス編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
昨日聴いたのは1868年ロンドン生まれのバントックの作品。
彼は、トリニティ音楽院でゴードン・サウンダーズに学び、
その後は王立音楽院で、フレデリック・コーダーに師事した。
バーミンガム・ミッドランド音楽院の校長をつとめ、
バーミンガム大学の教授もつとめたようである。
ハヴァーガル・ブライアンとは親友の仲である。
ヘブリディーズ交響曲は、1913年に作曲された。
ヘブリディーズ諸島の民謡に影響を受け、
1916年グラスゴーにて初演されたようである。
8月にロンドンに旅行に行った時に、
6枚組のバントックの管弦楽曲集CDが、
ボンド・ストリートのHMVでは25ポンドで売っていた。
迷わず買ったのだが、帰国後国内で見たら1万円以上だった。

長大な交響詩といってもいいようなこの曲の冒頭は、
重々しくゆったり始まり、ハープが加わり深遠で、
神秘的な世界を表現するかのようである。
ヘブリディーズ諸島の海の風景を表現しているようで、
ワグナー風の神話的な雰囲気を作り出している。
ヴァイオリンやホルンのソロによる賛美歌風の旋律が続き、
その音楽は耽美的で雄大であり、ロマンティックである。
やがて嵐の到来を予感させる不安な音楽となり、
やがてその嵐を描写する荒々しい音楽となり、
ティンパニと金管楽器による盛り上がりのあと、
ホルンが英雄的で堂々とした旋律を吹く。
これは昔いた海賊のキシュムル(Kishmul)の
「ガレー船の歌」をいう旋律から採っているようである。
トランペットが繰り返す咆哮は、戦いに関係するようで、
音楽は海で展開される壮大な戦闘の様子を描写する。
このあたりの音楽はいかにもワグナー風であり、劇的である。
このあと平穏な雰囲気になり、悲劇的で英雄的な最後の部分に入る。
堂々とした勝利を歌うような旋律が金管楽器により奏され、
おだやかな少し哀愁を漂わせた旋律が続き、最後は静かに終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする