ニッコロ・ピッチンニのフルート協奏曲ニ長調を聴きながら上星川から三枚町まで歩く

昨日は上星川駅から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのは1728年生まれのピッチンニの作品。
彼はイタリアのバーリに生まれ、
ナポリでレオナルド・レーオなどに師事し、音楽教育を受けた。
その後はオペラ作品などを中心に作曲し、有名となった。
パリでも活動したが、フランス革命が起こると帰国し、
ヴェネツィアなどで活動するが、1798年にパリに戻っている。
しかし晩年の生活はそれほど収入豊かではなかったようだ。
フルート協奏曲ニ長調の作品年代は不詳である。
今回聴いたＣＤの演奏はペーター・ルーカス・グラーフのフルート、
ブルーノ・ジュランナ指揮のパドヴァ室内管弦楽団によるものである。

第一楽章スピリトーソは、モーツアルト風で、
華やかでさわやかな感じの序奏で始まる。
独奏フルートが入り、愛らしい旋律を奏でていく。
明るい感じの旋律と感傷的な旋律が交互に登場する。
フルートによる短いカデンツァはアリア風でもある。
最後は冒頭の部分が再現されて終わる。
第二楽章アンダンテ・マエストーソは、
弦楽器による牧歌的な旋律から始まる。
独奏フルートが入り、その後はフルート中心に音楽が展開される。
フルートによるカデンツァは技巧的というわけではない。
むしろオペラのアリアのようで、歌いあげる感じである。
最後は弦楽器中心の演奏となり静かに終わる。
第三楽章アレグロ・コン・ブリオは、
冒頭で再びホルンが加わり華やかな感じとなる。
明るく軽快な音楽がフルート中心に展開され、
最後はモーツアルト風に優雅で華やかに終わる。