Mars&Jupiter

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ジャン・シベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47を聴きながら片倉町から上星川駅まで歩く

2009-05-14 05:03:54 | ジャン・シベリウスの作品
昨日は片倉町から上星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1865年フィンランド生まれのシベリウスの作品。
彼はヘルシンキの北方にあるハメーンリンナに生まれ、
家庭では幼い時期から音楽に親しむ環境に恵まれ、
1885年にはヘルシンキの大学で法律学を学ぼうとするが、
次第に音楽に没頭するようになり、
ヘルシンキ音楽院でウェゲリスに作曲を師事し、
1889年からは留学し、ベルリンなどで音楽を学んだ。
ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47は1903年に完成したが、
その後1905年に改訂が行われ現行の版となっている。
今回聴いたCDの演奏はレオニダス・カヴァコフのヴァイオリン、
ヴァンスカ指揮、ラハティ交響楽団によるものである。
なお、この演奏者たちによる初稿による録音もあるようだが、
今回聴いたのは改訂版によるものである。

第一楽章アレグロ・モデラートは、ソナタ形式で書かれ、
冒頭の弦楽器による澄み切った北欧の空を想像させるような
伴奏に乗って独奏ヴァイオリンが入って始まる。
第一主題の提示後、ヴァイオリンによるカデンツァ風の音楽を経て、
第二主題と第三主題が提示され、これら魅力的な主題が展開部で、
ヴァイオリン中心にカデンツァ風に展開されていくのが特徴である。
独奏ヴァイオリンが活躍できる場面が数多くあり、
北欧の魅力いっぱいの旋律がちりばめられているからこそ、
名曲として頻繁に演奏されるのだろう。
感傷的でありながらも最後は劇的な盛り上がりをみせて終わる。

第二楽章アダージョ・ディ・モルトは、三部形式で書かれている。
木管楽器中心に始まる音楽は牧歌的であり、
その中に独奏ヴァイオリンが入り、歌うような旋律を奏でていく。
最初の平和で穏やかな感じの音楽が終わると、
対照的に中間部は劇的で情熱的な音楽が奏でられ、
ヴァイオリンも叙情的な旋律を奏していく。
その中間部が終わると何もなかったかのように、
最初の平和で穏やかな音楽になり、静かに終わる。
第三楽章アレグロ、マ・ノン・タントは、自由なロンド形式。
ティンパニ等が刻む軽快なリズムに乗って、
独奏ヴァイオリンが高度な演奏技術を発揮していく。
短調による舞踏的な旋律は、北欧的であり魅力あふれるものである。
躍動する音楽、そして感傷的な旋律、ヴァイオリンの甘美な音色、
それらが絡み合いながら、盛り上がりをみせ、最後華麗に終わる。
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