Mars&Jupiter

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アレクセイ・ムラヴリョフの交響詩「アゾフ山」ニ長調作品10を聴きながら三枚町から新横浜まで歩く

2010-04-10 10:30:07 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は三枚町から新横浜駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1924年生まれのムラヴリョフの作品。
グルジアの首都トビリシに生まれた彼は、幼いうちに
父が働いていたレニングラードに母と共に移り住むようになった。
3歳の頃から母と祖母からピアノを習い始めたようだ。
スヴェルドロフスク音楽院で一時期学び、
その後モスクワ音楽院に転校したようだ。
作曲では映画音楽の分野で活躍し、教師としても活動したようだ。
交響詩「アゾフ山」ニ長調作品10の作曲された時期は不詳である。
聴いたCDは、エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮、
ソ連国立交響楽団の演奏のものである。

弦楽器のユニゾンで始まるこの作品では、
のびやかで民謡風の旋律が管楽器・弦楽器に現れ、
豊かで雄大な山の自然を感じさせるところがある。
アゾフ山がどこにあるのかははっきりわからない。
ウラル山脈の中にあり、スヴェルドロフスクの地域にあるので、
彼が若い時期に過ごしたこの場所に対する愛着が、
きっとここに表れているのだろうと思う。
中間部になるとややショスタコーヴィッチ風になってくる。
この辺りはソ連時代の作曲家に共通する戦闘的な音楽である。
スヴェルドロフスクは、第二次世界大戦の時に、
ドイツ軍の侵攻に備え、ソ連の工場が多く移された歴史を持っている。
この作品にもその第二次世界大戦の影があるのだろうか。
勝利を歌い上げるような堂々とした音楽が奏され、
クライマックスはまさしくショスタコーヴィッチ的である。
最後は冒頭の弦楽器によるユニゾンの部分が再現され、静かに終わる。
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