Mars&Jupiter

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フリアン・オルボンの弦楽四重奏と管弦楽のためのコンチェルト・グロッソを聴く

2012-10-08 12:51:35 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日もウォーキングを休みました。
今回でラテンアメリカ編を終わりにする。
今回取り上げるのは1925年生まれのフリアン・オルボンの作品。
彼はスペインの生まれではあるが、1940年キューバに移住しているので、
ここではキューバの作曲家としてとりあげたい。
タングルウッド音楽センターでコープランドに師事した。
1960年キューバを出国し、メキシコ、アメリカへと渡り、
その後はアメリカのワシントン大学などで教えたようである。
弦楽四重奏と管弦楽のためのコンチェルト・グロッソは1958年に作曲された。
演奏はエドゥアルド・マータ指揮、
シモン・ボリバル交響楽団の演奏による。

第1楽章モデラートは、打楽器の力強い音に始まり、
華やかな管弦楽と弦楽四重奏が交互に競演していくが、
リズミカルで明るい音色の音楽はマルティヌーからの影響を感じさせる。
中間で最初に現れた主題は展開されていくのだが、
この弦楽四重奏が管弦楽と競演していくスタイルは面白い。
最後は打楽器と金管楽器を中心に盛り上がって、力強く終わる。
第2楽章レントは、管楽器中心に始まるゆったりとした音楽だ。
この最初の音楽の部分はコープランドの影響を感じる。
やがて弦楽四重奏が奏し、管弦楽と絡み合っていく。
中間部ではドラマティックに盛り上がり、
そのあとは静まり、弦楽四重奏が室内楽的な響きをみせながら、
次の楽章にそのまま続いていく。
第3楽章アレグロは、軽快でリズミックな旋律が奏でられていく。
やがて、弦楽四重奏による音楽に管弦楽が絡んでいく。
この楽章もどちらかというとマルティヌー風である。
弦楽四重奏とともに徐々に盛り上がりをみせて最後華々しく終わる。
コメント
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