Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

矢代秋雄の交響曲を聴きながら、希望が丘から三ツ境まで歩く

2008-11-15 05:46:44 | 古典~現代音楽日本編
昨日は希望が丘から三ツ境駅まで歩き、帰りは二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは1929年生まれの矢代秋雄の交響曲。
今回からは交響曲日本編の補足をしたい。
東京で生まれた矢代秋雄は、5歳からピアノを学び、
10歳から諸井三郎に師事し、その4年後には橋本國彦に師事した。
1945年より東京音楽学校で学び、卒業後はパリ音楽院に留学した。
1959年に帰国して、作曲活動・教育活動に従事した。
交響曲は、日本フィルハーモニー交響楽団の委嘱により、
1958年に作曲されたということである。

第一楽章「前奏曲」アダージョ-モデラートは、
静かに神秘的に始まるところがフランス的である。
その後主題が奏され、ストラヴィンスキー風に、
一方で印象主義的な幻想的な感じも持ちながら、
刻々と音楽は色彩的な変化を遂げていき、消えるように終わる。
第二楽章「スケルツォ」ヴィヴァーチェは、軽快に始まり、
繰り返されるリズムがユニークであり、幻想的である。
短い楽章ではあるが、迫力もあり印象的である。
第三楽章レントは、ソナタ形式的な変奏曲のようだ。
イングリッシュ・ホルンが淡々と演奏する主題から始まる。
このゆるやかな楽章の中では打楽器が活躍するが、
そこには日本的な部分を感じもするし、
なぜかショスタコーヴィチの交響曲第15番の
ハイドンの交響曲を使った部分をも思わせたりもする。
最後は静かに終わり、終楽章に続く。
第四楽章アダージョ-アレグロ・エネルジーコは、
重々しい感じの序奏から始まり、その後弦楽器が主題を奏し、
その主題をもとにソナタ形式による展開が始まる。
躍動感のある音楽が木管楽器中心に展開されていく。
それはバルトーク風でもあり、情熱的である。
最後は金管楽器を中心に華々しく終わる。
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ヴィトルド・ルトスワフスキの交響曲第1番を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2008-11-14 04:35:40 | 古典~現代音楽ポーランド編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1913年生まれのルトスワフスキの交響曲。
ワルシャワに生まれた彼は、ワルシャワ音楽院で学んで卒業後は、
1954年に代表作の一つ、管弦楽の協奏曲を作曲した。
国際現代音楽協会の委員として務め、12音技法を取り入れ、
1960年代には不確定性、偶然性を取り入れた作品を作曲した。
彼の作曲時期は3期に分けることができるようだが、
1941年から1947年にかけて作曲された交響曲第1番は、
初期の第一期に属する作品である。

第一楽章アレグロ・ジュストは、躍動的な音楽で始まる。
ストラヴィンスキーやバルトーク風の音楽で、
強烈なリズムと金管楽器の咆哮が印象的である。
第二楽章ポコ・アダージョは、ゆったりと始まり、
ホルンが旋律を奏でたあと、弦楽器中心の音楽になり、
時々管楽器がそれに加わり、瞑想的でもある。
やがて弦のピチカートに、オーボエが加わり、
やや滑稽な感じの音楽になっていく。
後半曲は冒頭のようなゆるやかな音楽となり、
徐々に情熱的になり、盛り上がりをみせ、最後静かに終わる。
第三楽章アレグロ・ミステリオーソは、軽快に始まり、
木管楽器・打楽器・弦楽器がその神秘的な部分を、
金管楽器は荒々しい粗野な部分を示したりする。
最後はその神秘的な雰囲気の中で終わる。
第四楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
金管楽器が活躍し、華々しく始まる。
一方で弦楽器と木管楽器によって、
作り出される神秘的な音楽は対照的である。
最後は金管楽器が華々しくフィナーレを飾る。

なお、今回とりあげた補足分の交響曲東欧編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/symphony-cd-e-eu.html
でNEWと赤字で表示されているのが該当する曲です。
参考にしていただければ幸いです。
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ヤン・ヴァーツラフ・ヴィオジーシェクの交響曲ニ長調作品24とnish(ニッシュ)

2008-11-13 06:47:19 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日はウォーキングを休みました。
夜は横浜のnish(ニッシュ)で食事。
ここのチョップサラダはおいしいし、ドレッシングがいい。
かぼちゃのミルクニョッキもおいしかったのである。
今回とりあげるのは1791年生まれのヴィオジーシェクの交響曲。
ヴィオジーシェクはボヘミアのヴァムベルクに生まれ、
プラハ大学で哲学や美学を学び、1813年からウィーンに移り住んだ。
フンメルに師事し、ピアニスト兼作曲家として活躍した。
ベートーヴェンにも称賛され、宮廷オルガニストとして、
活躍したが、肺結核を患い、34歳の若さで亡くなった。
チェコの作曲家として活動した彼が残した交響曲は、
1823年に作曲した交響曲ニ長調作品24しかない。

第一楽章アレグロ・コン・ブリオは、明快な曲で、
ベートーヴェン的な力強い音楽が展開される。
古典的な様式美を持ちながらも、劇的で、
ロマン的で、素朴な感じでもあり、終わり方も爽快である。
第二楽章アンダンテは、悲しみに満ちたような曲想で始まる。
そのあと、おだやかで、牧歌的な音楽となるが、
中間部には情熱的になり、その後再びおだやかな音楽に戻る。
第三楽章アレグロ・マ・ノン・トロッポは三部形式で
スケルツォの部分の荒々しいところがチェコ的で、
彼らしい独特なところがある。
中間部のトリオは田園的でのんびりとしている。
最後は荒々しい舞踏的な最初の旋律が登場する。
第四楽章アレグロ・コン・ブリオは、
フィナーレ楽章らしく、力強く軽快な音楽である。
ベートーヴェンからシューベルトの間の時期の音楽である。
そんなウィーン的な部分も感じさせる楽章は、
最後華々しく、颯爽と終わる。
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アンジェイ・パヌフニクのシンフォニア・ヴォティーヴァ(交響曲第8番)を聴きながら、横浜から星川まで

2008-11-12 07:02:17 | 古典~現代音楽ポーランド編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
今回とりあげるのは1914年生まれのパヌフニクの交響曲。
パヌフニクはポーランドに生まれ、ワルシャワ、ウィーン、
パリで学び、その後ポーランドで活躍したが、
1954年にはイギリスにわたり、帰化した。
シンフォニア・ヴォティーヴァ(交響曲第8番)は1982年に作曲された。
ボストン交響楽団の100周年を記念して、委嘱を受け、作曲された。
超自然的な力を持ったポーランドの聖女に捧げられ、
霊的で愛国的なイメージを持った作品ということである。

フルートで始まる音楽はどこか日本的でもあり、
寂しさとともに懐かしさを感じさせる。
ハープ・シロフォンなどが加わると神秘的な雰囲気も出る。
やはりバルトーク風の強烈なリズムが特徴的である。
伝説的な世界、神話的な世界を思わせたりする。
ゆったりと始まる音楽は、徐々に情熱的になっていく。
前半時々盛り上がりはあるが静寂な音楽である。
後半の18分過ぎから金管楽器と打楽器が加わり、
荒々しいリズムの中、激しい音楽になっていく。
ここからは一気にフィナーレに向けて、
躍動的な旋律が繰り返され盛り上がっていく。
最後はその盛り上がりの中、銅鑼の音だけが響いて終わる。
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ラファエル・クーベリックの三楽章の交響曲「オルフィコン」を聴きながら

2008-11-11 05:53:08 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1914年生まれのクーベリックの交響曲。
クーベリックはプラハ音楽院でヴァイオリン、作曲、
指揮法を学び、卒業後チェコ・フィルを指揮してデビューし、
チェコ・フィルの常任指揮者となる。
チェコの共産化に反対して亡命する。
指揮者として有名な彼だが、作曲家としての一面もある。
三楽章の交響曲「オルフィコン」は1979年に作曲された。

第一楽章「速く-情熱的に-静かに」は、小太鼓が叩くリズムにのって
軽快に金管楽器と弦楽器が旋律を奏でて始まる。
バルトークの管弦楽のための協奏曲や
中国の不思議な役人などの作品を思わせる幻想的な音楽である。
第二楽章「歌、アダージョ」は、ゆるやかに始まる。
情熱的な旋律が歌うように奏でられる。
フルート・ソロが奏する旋律はショスタコーヴィチ風だ。
後半はヒンデミット風なところもみられる。
最後にかけての盛り上がり、解決のないまま終わる。
第三楽章フィナーレは、変奏曲-リソリュート-
パストラーレ-アジタート・モルト・トランクィロ-
ラルガメンテ・エ・パサートとなっている。
やはりバルトーク風の強烈なリズムが特徴的である。
オーボエやトランペットが奏でる旋律は民族的な色彩が強い。
後半は情熱的な音楽となったあと、いったん静まり、
神秘的な雰囲気をかもしだし、最後は鐘が鳴り響き、
金管楽器が華やかに勝利を歌うような旋律を奏でて終わる。
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