つちのこカメラシリーズ12
Nikon FM ポラボディー
これは叔父の形見です。
初代FMのようなので、30年ほど前のカメラ。姉妹機にスタイルが似ているFEがあって、私はそっちを使っていました。その改良版のFE2は今でも手元にあります。
FMは形見として、いただいてから、サブボディーに使えそうだし、ポラロイド・バックにしたら良さそうだったんで、、、改造したものです。
ポラパックはアセンブリーで、フジFP100cやポラロイド557などが使えた。プロご用達の機材で、近年のデジタル化で使う機会が減少。
ここ3年ぐらい使っていません。35mmカメラは完全デジタル化されましたから、プロの間ではねーーー。
カメラバックがはずれるニコン&キャノンでしたら各機種ごとに用意されていました。
ペンタ67にも同じパックを利用したものがありました。
ようするにカメラの裏蓋を加工してポラロイドパックを固定したものです。
このポラロイドパックはガラスブロックを使ったもので、ガラスブロックを使わない取り外しができないタイプもありました。
取り外しができない素通しタイプは、フィルム面にポラロイド面が来るようになっていたので、ピントがシャープでネガなどが作れるポラロイド556などでは有用なボディーになりました。
このパーツ部分はハッセルでも他の大判カメラのポラロイドパックと同じです。
取り付け部分がカメラによって違うだけ。
ガラスブロックが上に見えます。写る場所もこの通りで長方形のポラロイドの片隅に小さく35mmフレームのポラが撮れます。画面の構図の確認しかできません。35mmなんでピントやライティングは撮ったポラを見ても何もわからない。気休め程度で気合入れみたいな儀式でしたねー。
ニコンFM&FE用の裏蓋を、このポラパックにチェンジするだけ。
裏蓋をはずしたカメラボディーに装着。
ガラスブロックはポラロイドのフィルム面と、35mmフィルムの面を一致させるもの。
ガラスの厚みは8mm程度でファイバーガラスを太くして切断したものです。
ただのガラスブロックではないので、これが高価だった。
35mmフィルム面に画像ができ、それをファイバーグラスで8mm後ろにあるポラロイド面にもっていく。
それで、これで撮ったポラロイドの精度はファイバーグラスの精度に影響されます。
ファイバーグラスの厚みがわかります。
ファイバーグラスを通さないタイプはポラロイド面をそうとう前に出すのでボディー本体を削る必要があるのです。
カメラボディーに付けているグリップは三脚取り付け用です。ポラパックが大きいのでカメラ本体の三脚ねじが使えません。
撮影したポラロイドは右のスリットから引っ張り出します。
撮影して20℃だったら2分待ってフィルム部分とプリント部分をはがします。
白黒ネガフィルムができるタイプを私は使っていました。フィルム部分を水に浸して持ち帰り定着液に入れて処理するとキレイな白黒ネガができました。
「一般的に現像ができる」と言う方が現像されたフィルムより、ポラロイドネガの方がトーンが豊富なのと粒子が細かかった。
ビックリでしょう!
FM&FE用とF3、F4用はカメラの裏蓋が違うので共用はできない。
むろんキャノン用もあります。
裏蓋を改造してポラパックに固定しています。
ファイバーグラスのアップ。
ファイバーグラスで画像を平行に8mmほど移行しています。画像はそのファイバーグラスそのものですので、シビアーなシャープさは望めません。
光量のロスはあまり感じなかった。
フジのFPは感度が高く、ポラロイドは表示より感度が低い傾向があった。
このピンでカメラボディーと裏蓋+ポラパックを連結します。
ポラパックの中身の重要なパーツ。
フィルムと、プリント紙の間に現像液を塗布処理するためのローラです。
現像液が入った袋をローラーが圧縮して破り、現像液をまんべんなく塗布します。
アナログなシステムでしょ。
ボディー側のFMはノーマルです。
フィルムカウンターはポラには関係ないですねー。
シャッターロックはシャッターの外側のぎざぎざを回す。ロックはロケや取材では人指し指で操作していました。
FMは手ごろなボディーでしたが、電気系統の設計と操作性が問題だったので、すぐにFM2にバージョンアップして登場。
シャッタースピードが1/4000になったのは画期的なことでした。
ただ最初の頃の1/4000シャッターはよく壊れました。それでもFE2の頃になると安定してきて、フラッグシップのF2、F3より活躍の場が多かった。FE&FM用のMDのスピードと電池がプロ用というには問題があった。単三やニッカド電池を数多く使うのは、接点のトラブルを電池の数だけ増やすようなものでした。
単体で使う分にはFE&FMは軽快で素晴らしいカメラです。
ポラパックをはずして元のボディーに戻せます。
FM、FM2、FE、FE2と私は使っていました。
いちばん長く使い気に入っているのがFE2でした。
このグリップ付きのカメラでも使えそうですね。
ニコンFMは純然たるメカニカル・カメラです。
露出計は内蔵しているが、オートではない。
デジカメになってから、画像がすぐに確認でき、撮影がスピーディーになった。
35mmカメラ用ポラパックは全くプロしか使わなかった機材、その最たる物。
35mmでの撮影は、このポラボディーのほかに、私だとメインボディー2台、人によっては多数のボディーを持っていくのがスタイル。
ちなみに、ペンタックス6×7のポラボディーもあり、それはまだ現役ですね。ペンタックスの6×7はカメラバックが交換できないので、ふつうコレと同じ型式の専用ポラボディーを使います。ハッセル等は、もともとフィルムバックが交換できるので、この必要はありません。
Nikon F MD② (プロはMD付で使っていたのでF本来の姿です)
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20110120
Nikon F3 MDの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080919
Nikon FM ポラボディーの記事は (プロ専用ボディーです)
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070804
Nikon FE2 の記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080510
Nikkorex Fの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090530
Nikkorex 35の記事は
35mmポラカメラは、技術の進歩で需要がなくなったんです。ハッセルや大判カメラではまだ使っているでしょう。
HOLGAはヘンなところを突いてきて面白い。
早速わたしも…はムリですね(w
私も最近HOLGAというトイカメラで初めてポラバックを使いました。
見慣れてはいたもの、扱うのは初めてで、ピールアパートの待ち時間が楽しいです。