音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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■ピアノの初歩教育の重要性 ~ J.レヴィーン『ピアノ奏法の基礎』より

2011年09月09日 | ジョセフ・レヴィーン『ピアノ奏法の基礎』

ジョセフ・レヴィーン著 『ピアノ奏法の基礎』(中村菊子訳)


・・・語調がきつく、
時に嫌味な印象!?が感じられなくもない文章なのですが、
それでも、
とても興味深い内容が少なからずあり、
その一部をご紹介してゆきたく思います。


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ピアノの学習は
初歩の段階で大切なことを中途半端に教育されると、
勉強が進むにつれとりかえしのつかない欠陥を生じて来る。

手ほどきの段階におけるいい加減で不注意な指導は、
音楽教育上まったく無駄なものだ。

何の分野においても
初歩の教育をする指導者の使命は大切だが、
音楽の道ではとりわけ大切なのだ。

ロシアでは、初心者の教育に当たる指導者は、
男にしろ女にしろ、
たまたま音楽の大家であることが多い。

初心者を教育する仕事は、
音楽家として失脚した人や、
実力のない先生がひきうける劣った仕事ではないのだ。

ロシアでは初心者を教えるきちんとした先生への謝礼は
決して安くない。

勿論、君たちの国アメリカでも近頃は
初心者を教えるための専門教育を受けた先生がどんどん出て来ているが、
過去においてはこっけいな程ひどい先生がいたことも、
私のところに来た“上級”と自称する二・三の生徒のひき方からうかがえた。
手ほどきの段階で先生に高い謝礼を払うのは馬鹿げていると
思われても仕方ないだろう。

しかし、現実的なアメリカ人たちは、
すぐに実情をさとり、
それは決して無駄なことではないということを
必ず理解されるであろう。

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