J.S.バッハ作曲の曲集《インヴェンション》は、我々ピアノ学習者にとって、対位法(コントラプンクト)の音楽に触れる大事な一歩として、およそ300年の年月(制作は1720年頃)を越えて、21世紀の今日なお、重要な音楽とされています。
《インヴェンション 第1番 C-Dur ハ長調》
この最初の1曲を、
実に多くの人が(子が!?)取り組むことになるでしょう。
この曲について、【和声解析】という観点から、
Youtube動画としてまとめました内容を、
以下、転載いたします。
以下、転載いたします。
たったの「2声」から「和声」の音楽的抑揚を、
Cantabile(←作者であるバッハ自身が求めた、
「歌う」演奏)を見出す、
それを我々自身の手指から奏でられるよう、
このような和声の勉強が、皆様のお役にたてますよう、
心より願っております♪
【解説・和声分析(Youtube完全版)】J.S.バッハ《インヴェンション第1番 C-Dur ハ長調》
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0:00~ Start
0:38 Praeambulumの楽譜を使用(『ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのための音楽帳』より)
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2:46 和声解析Start。
調性はDoの音が主音のC-Durハ長調
3:21 冒頭
ドレミファとクレッシェンドする抑揚
3:48 J.S.バッハ直筆の《インヴェンションとシンフォニア》序文に「Cantable」、
2声、3声で「歌う」ことを習得して欲しいとのこと
5:14 【II,IV,VI和声解析法】
冒頭ドレミファの一番高い音Faは第IV音として盛り上がる音の性質あり
7:19 フレーズ終わり「文法」についての説明。
〔ドミナント属和音〕で終わる〔半終止〕、〔トニカ主和音〕で終わる〔全終止〕
11:12 同じMotiv動機でも、和声によって抑揚が異なる。
1小節と2小節ではクレッシェンドの仕方が違う!?
15:00 書込みに括弧することで、少なめのニュアンスとする
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17:30 ★装飾音の問題
「トリラー(上から) or プララー(下から)」
21:13 J.S.バッハの長男『Wilhelm Friedemann Bachのための音楽帳』にて
曲名はインヴェンションではなく《Praeambulum》となっている
23:53 6小節④拍目の装飾音は、
フレーズ終わりでもあるので「トリラー」
26:04 1,2小節の装飾音は「不協和音」の観点から
「プララー」
28:08 1,2小節、プララーで弾くことにより、
八分音符のレガートとなる
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32:26 右手は冒頭の動機を鏡型にして連ねたもの。その和声感
36:57 4,5小節、ト長調G-Durに転調
45:11 5,6小節、G-Durのカデンツ
51:26 8小節、装飾音はトリラー?プララー?
53:28 9小節、ハ長調C-Durに転調
57:44 10小節、ニ短調d-mollに転調
59:17 転調の箇所を前倒しに考える。
④拍目のSi♮の音は既にd-mollの第VI音(エンハーモニック転調)
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1:09:31 13小節、「黄金分割」に関しての説明
1:14:48 13小節③拍目~
1:16:35 14小節④拍目、装飾音はフレーズ終わりだからトリラーで
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1:21:05 15小節~
1:24:28 18小節ではC-Durの全終止
1:25:36 C-Durに転調したのは16小節③拍目あたりにて、
d-mollの導音Do# が無くなってDo♮になった時
1:28:07 18小節③拍目~。19小節④拍目にて《インヴェンション》と★違う音。
《Praeambulum》ならではの初期の形は「Si♮」
1:30:53 20小節④拍目、Praeambulumでは装飾音が書かれている
1:31:17 21小節。左手は全終止しているようだけど、右手がSi♭〔IV度調のV度〕になるのは〔代理終止〕という。《平均律1巻1番前奏曲》参照
1:36:06 18小節③拍目の「C7」はF-Durへの転調と考えてみる。バッハも迷っていた!?
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1:45:36 最後の右手、16分音符のままではなく、2声と解釈してフィンガーペダルを使用。実際にバッハがそのように書いてある証拠の楽譜を発見。バッハ自身も5本指で弾いていたであろう、同じ人間として
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1:51:29 今後のYouTube予定。インヴェンション、平均律、フランス組曲、ベートーヴェンの全32曲のピアノソナタ等、和声解析をやってゆきたく思っております
【おまけ】
1:54:09 Praeambulumの順番。これこそがインヴェンションを番号通りに弾いてゆくのではなく「勉強のおすすめの順番」として世に言われている出所。1,4,7,8,10,13. 15から下りてきて14,12,11,9,6,5,3,2