音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

♪クラシック音楽の伝統を受け継ぐ真の音楽芸術家を目指して活動しています♪ 「YouTubeクラシック音楽道場」も更新中♪

◆ショパン《スケルツォ第2番 op.31》冒頭の弾き方のコツ

2010年06月28日 | ショパン Frederic Chopin

ショパン作曲《スケルツォ第2番 作品31》の冒頭。

両手で奏でられる不気味なユニゾン。
(ショパン自身が自分の生徒に「死者の館のように」と語ったのだそうです・・・)

この大曲(単品で10分前後は大きい部類に入るでしょう)の
始まりの緊張感ある出だし、テンポは「Presto」、
しかもpp(ピアニシモ)の速い連符・・・

なんともいえず難しいのは
弾いたことのある人共通の悩み・・・と思います。


そんなわけで、先程練習しながら、
あらためて、ふと、思い付いた弾き方のコツを
ご紹介してみようかと思います。


それは、三連符の
●弾き始めを鍵盤の「奥(鍵盤の蓋側)」から、最後の音に向けて「手前」へ引いてゆくこと。


弾き始めが「鍵盤奥」ということは、
最初の音は少しくぐもったようになるはずです。
(なぜなら、鍵盤の「梃子の原理」で、奥の方はわりと力が伝わり難いようになっているから)

最初の三連音符は、三拍子の弱拍「三拍目」のため、
あまり音が鋭く出てしまっては拍感が損なわれてしまいます。
だから、
「鍵盤奥」から弾き始めて、敢えて音が「鳴り過ぎない」ようにする
というのは、理にかなっているはずです。

そして、
強拍である「一拍目」に向かって、鍵盤手前へ手首・腕ごと軽く引いてくると、
到達点の音では、鍵盤手前で弾くこととなり、
これは「鍵盤の梃子の原理」でいうと一番おいしい「鳴る」位置に来るわけで、
よって、
速い舞曲《スケルツォ》の拍感を、曲の始まりからすぐに会得することが出来る、と
なるはずなのです。


(鍵盤の「手前」で弾くことにより、
 ピアノという楽器の「いい音」が出るのを教えてくれたのは、
 フランス人ピアニストのエリック・ハイドシェック先生でした。
 
 ちなみに先生は、ピアノの美しい音を求めんがためか、
 「常に鍵盤の手前で弾け!!」とおっしゃってましたが・・・
 それを一歩考え進めてみて、ピアノという楽器にて様々な音色を獲得する手段として、
 鍵盤の色々な位置(手前・真ん中・奥、そしてそれぞれの中間部分など色々)で
 よ~~く色々考えて弾いてみることを、ただいま私は研究中です)



「鍵盤の奥から手前へ」


どうでしょう?是非ともお試し下さい。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ◆本番・舞台で緊張・あがる際... | トップ | ◆和音・ハーモニーの移り変わ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。