ベートーヴェン《ピアノ・ソナタ 26番 Es-Dur(変ホ長調) op.81a》
全3楽章からなるこの作品は、それぞれの楽章に作曲者自身による題名が付されています。
(注)ちなみに、ベートーヴェンのこのジャンル(ピアノソナタ)において、
彼自身が題名を付けたのはこの《告別》と《悲愴》のふたつだけです。
(注2)だからと言って、《熱情》《月光》といった名前を、他人が後々付けたものだからという理由で、それを否定する必要も無いと考えます。それらの題名も、音楽をイメージする上で、大いに我々の助けとなってくれますので!
(注3)さらには、E.フィッシャーによりますと、彼の言葉を信じるのであれば「ベートーヴェンは一度、彼のソナタ全部に表題的な説明をつけることを考えていました」とあります。これは非常に興味深い記述です!
さて・・・話を戻して《告別ソナタ》の楽章は、
●1楽章 「Lebewohl(告別)」
●2楽章 「Abwesenheit(不在)」
●3楽章 「Wiedersehen(再会)」
となっております。
この題名を見るだけでも、話のあらすじは想像つきますね。
そんな物語の一部を具体的に、想像してみました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
2楽章《不在》・・・
冒頭の和音は[減七の和音]、彼の悲しみが伝わってきます。
「あぁ~・・・・彼はいない・・・・」(第1小節)
「あぁ~・・・・僕はひとりっきりだ・・・・」(第5小節)
なぜ、大公はいなくなってしまったのか
「なぜ、なぜ、なぜ、なぜ!!」(第11小節の[sf sf sf sf])
涙まで出てきて、大の大人が泣きすする
「おぃ・おぃ・おぃ・ぉぉぉ・・・」(第17小節)
ところで、「彼」とは誰なのでしょう?
説明が遅れてしまいましたが、このソナタは、ベートーヴェンの最大の支援者であり彼の芸術の理解者でもあり、そして音楽の生徒でもある当時のウィーンの統治者(と言っていいのでしょうか?)「ルドルフ大公」に献呈されています。
19世紀前半初頭のナポレオンの進出により、大公は一時的にウィーンをあとにせざるを得なかったという歴史事実があるそうです。《告別ソナタ》は、この歴史事実に見事に照らしあわされた音楽であると考えて、間違いは無いと思います。(歴史事実と照らし合わせることで、音楽をイメージしやすくなるかもしれません!?)
2楽章終わり
がっくりと肩を落とし・・・もうだめ・・・絶望的・・・
すると、
音には現れていないのですが、こう想像してみます。
窓の外から、かすかに聞こえてくる・・・・声が近づいてくる
「・・・・ご帰還!・・ルドルフ大公ご帰還!! 号外号外!!
ルドルフ大公、ご帰還~~~~~~!!!」
3楽章
「Was!?(何!?)」(第1小節 [f]の和音)
とベートーヴェン!!
興奮してバタバタと窓へ駆け寄り、あるいは部屋中を駆け回り、そしてアパートの階段を駆け下りる(序奏、第1小節~10小節)
澄み渡る青空のウィーンの街へ飛び出し、幸福を噛みしめる(第1テーマ)
「あぁ~~~!!帰ってきたんだ!会える、会える、
大公に会える~~!!!」
喜びが最大に達し、「ff」で音楽が響き渡ります(第29小節)
「しかし待て、本当に帰ってきたのか?」(第37小節)
「誤報かもしれない・・・確かめなくては・・・お~~い!タクシー(駅馬車)、急いで王宮へ向かってくれ!」(第45小節~ 石畳の道路を馬車が走る様子)
はやる気持ちは治まりません。くるくると走り回る16分音符達は、留まるところを知りません(第2テーマから提示部終わりまで)
展開部を経て、再現部、
彼はようやく王宮へとたどり着きます。そして・・・・
Coda [Poco Andante]
「あぁ~~~~、あなたはそこにいるんですね」(第177小節)
「お元気なのですか?ご病気など、なさっていませんか?」(第178小節)
「あぁ~~~~、お帰りなさい!」(第181小節 [espressivo])
「でも、本当に・・・・
あなたなのですか・・・?」(第188小節 [pp poco rit.])
[Tempo I]
わっはっはっはっはっは~~~!!!!!!! おしまい♪
全3楽章からなるこの作品は、それぞれの楽章に作曲者自身による題名が付されています。
(注)ちなみに、ベートーヴェンのこのジャンル(ピアノソナタ)において、
彼自身が題名を付けたのはこの《告別》と《悲愴》のふたつだけです。
(注2)だからと言って、《熱情》《月光》といった名前を、他人が後々付けたものだからという理由で、それを否定する必要も無いと考えます。それらの題名も、音楽をイメージする上で、大いに我々の助けとなってくれますので!
(注3)さらには、E.フィッシャーによりますと、彼の言葉を信じるのであれば「ベートーヴェンは一度、彼のソナタ全部に表題的な説明をつけることを考えていました」とあります。これは非常に興味深い記述です!
さて・・・話を戻して《告別ソナタ》の楽章は、
●1楽章 「Lebewohl(告別)」
●2楽章 「Abwesenheit(不在)」
●3楽章 「Wiedersehen(再会)」
となっております。
この題名を見るだけでも、話のあらすじは想像つきますね。
そんな物語の一部を具体的に、想像してみました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
2楽章《不在》・・・
冒頭の和音は[減七の和音]、彼の悲しみが伝わってきます。
「あぁ~・・・・彼はいない・・・・」(第1小節)
「あぁ~・・・・僕はひとりっきりだ・・・・」(第5小節)
なぜ、大公はいなくなってしまったのか
「なぜ、なぜ、なぜ、なぜ!!」(第11小節の[sf sf sf sf])
涙まで出てきて、大の大人が泣きすする
「おぃ・おぃ・おぃ・ぉぉぉ・・・」(第17小節)
ところで、「彼」とは誰なのでしょう?
説明が遅れてしまいましたが、このソナタは、ベートーヴェンの最大の支援者であり彼の芸術の理解者でもあり、そして音楽の生徒でもある当時のウィーンの統治者(と言っていいのでしょうか?)「ルドルフ大公」に献呈されています。
19世紀前半初頭のナポレオンの進出により、大公は一時的にウィーンをあとにせざるを得なかったという歴史事実があるそうです。《告別ソナタ》は、この歴史事実に見事に照らしあわされた音楽であると考えて、間違いは無いと思います。(歴史事実と照らし合わせることで、音楽をイメージしやすくなるかもしれません!?)
2楽章終わり
がっくりと肩を落とし・・・もうだめ・・・絶望的・・・
すると、
音には現れていないのですが、こう想像してみます。
窓の外から、かすかに聞こえてくる・・・・声が近づいてくる
「・・・・ご帰還!・・ルドルフ大公ご帰還!! 号外号外!!
ルドルフ大公、ご帰還~~~~~~!!!」
3楽章
「Was!?(何!?)」(第1小節 [f]の和音)
とベートーヴェン!!
興奮してバタバタと窓へ駆け寄り、あるいは部屋中を駆け回り、そしてアパートの階段を駆け下りる(序奏、第1小節~10小節)
澄み渡る青空のウィーンの街へ飛び出し、幸福を噛みしめる(第1テーマ)
「あぁ~~~!!帰ってきたんだ!会える、会える、
大公に会える~~!!!」
喜びが最大に達し、「ff」で音楽が響き渡ります(第29小節)
「しかし待て、本当に帰ってきたのか?」(第37小節)
「誤報かもしれない・・・確かめなくては・・・お~~い!タクシー(駅馬車)、急いで王宮へ向かってくれ!」(第45小節~ 石畳の道路を馬車が走る様子)
はやる気持ちは治まりません。くるくると走り回る16分音符達は、留まるところを知りません(第2テーマから提示部終わりまで)
展開部を経て、再現部、
彼はようやく王宮へとたどり着きます。そして・・・・
Coda [Poco Andante]
「あぁ~~~~、あなたはそこにいるんですね」(第177小節)
「お元気なのですか?ご病気など、なさっていませんか?」(第178小節)
「あぁ~~~~、お帰りなさい!」(第181小節 [espressivo])
「でも、本当に・・・・
あなたなのですか・・・?」(第188小節 [pp poco rit.])
[Tempo I]
わっはっはっはっはっは~~~!!!!!!! おしまい♪