音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ブラームスの様子 ~ 楽しく、気取りなく、そして「結婚」のチャンスも!?

2011年09月18日 | ブラームス Johannes Brahms
『ブラームス回想録集』より、A.ディートリヒ著『ブラームスの思い出』からの抜粋


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その直後、
ブラームスがわが家に到着。

あんなに楽しいお客はいない。
気取りがなくいつでもご機嫌、
夢中になって遊んでいる子供のようだった。

彼は慎ましやかな家庭にいると
ことのほか寛ぐらしく、
われわれの質素な暮らしぶりを大いにうらやんでいた。

そんな彼にも、家庭をもてるチャンスがめぐってきたことがある。
当時ブラームスが、わが家の常連のお嬢さんにぞっこんだったのである。
楽しいパーティの後、彼女の他のお客も帰ってしまうと、
ブラームスが真剣な顔でこう言った。

「結婚したい。彼女となら幸せになれる」

華やかで健康的で飾り気がなく、
生き生きとして前向きな、
本当に素晴しい女性だったのに。



~~中略~~


ハンブルクからの手紙で、ブラームスはこう書いている


1861年
アルベルト

ご一緒できて、親切にしていただいて、本当に幸せでした・・・・・
こんな長文の礼状を書かなくてはと、
オルデンブルクから帰ってから思い続けていた。だけど
いくら感謝の気持ちがあっても、
伝えるのが遅れてしまってはねえ。
怒っていないかな?

~~中略~~

今ここは花盛り。
表に出ると、芽吹いたばかりの樹々の間に
ナイチンゲールのさえずりが聞こえ、
本当に美しい。

~~中略~~

何かあるたびに、
居心地の良いお宅のことや、
オルデンブルクのことを考えています。
君をはじめ、
お世話になった方々に心からよろしく申し上げます。
そのうち様子を知らせてください。
僕もまめに、遅れないよう手紙を書くから。

なつかしき友、ヨハネス



ブラームスの感動的なオルデンブルク訪問は、
長く語り草となった。
ブラームスに接した多くの人は、
その真面目さと、話に見え隠れするユーモアを
大いに楽しんだのである。

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