音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆二千四百年前の哲学者プラトンが、19世紀の作曲家ベートーヴェンを待望していた!?

2011年03月10日 | ◆一言◆
プラトン著『国家』より抜粋(399B~)
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「ぼくはそれらの調べのことは知らない。

しかしとにかく、
君に残してもらいたいのはあの調べだ。

すなわちそれは、
戦争をはじめすべての強制された仕事のうちにあって勇敢に働いている人、
また
運つたなくして負傷や死に直面し、
あるいは他の何らかの災難におちいりながら、
すべてそうした状況のうちで毅然としてまた確固として
運命に立ち向かう人、
そういう人の声の調子や語勢を適切に真似るような調べのことだ。

そしてまたもう一つは、
平和な、強制されたのでなく自発的な行為のうちにあって、
誰かに何かを説得したり求めたり ― 相手が神であれば祈りによって、
人間であれば教えや忠告によって ― しながら、
あるいは逆に、
他の人が求めたり教えたり説得したりするのにみずから従いながら、
そしてその結果が思い通りにうまく行って、
そのうえでけっして驕りたかぶることなく、
これらすべての状況において節度を守り端正に振舞って、
その首尾に満足する人、そういう人を真似るような調べだ。

 これら二つの調べ ―
一つは強制的な状況に対応し、一つは自発的な状況に対応するそれ、 ―
一つは不運のうちにある人々の、一つは幸福のうちにある人々の、 ―
一つは節度ある人々の、一つは勇気ある人々の、
声の調子を最も美しく真似るような、
何かそのような調べをのこしてくれたまえ。」


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これを読んでいて私の脳裏をよぎった人物がいます。

それは、
19世紀に活躍した西洋クラシック音楽の作曲家

L.v.ベートーヴェン




今からおよそ二百年前に活躍していたクラシック音楽の作曲家ベートーヴェンを
今からおよそ二千四百年前に書物を書いた古代ギリシアの哲学者プラトンが、
その音楽の出現をを待望していたかのような!?そんな気がしてしまったのです・・・



より具体的には、
プラトンは二種類のタイプの音楽を挙げていますが、
それを端的に現しているのは、
ベートーヴェンの最後の《ピアノソナタ ハ短調 op.111》
の両2楽章(この曲はふたつの楽章でおしまし)のようにも思えました。


21世紀となった今日、
我々はプラトンのその音楽に対するひとつの願いが
ベートーヴェンを通して成されたことを
確認している、と言えるのでしょうか!?

時空を超えた、不思議な因縁を
この文章から感じ取られるような気がいたしました。











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