ゲロゲロ少年Yと、映画「薄桜記」の話になり、「あの原作は泉鏡花だね」などと話したら、Yは「いやっ、絶対違います」ときっぱり言う。こういうケースは過去何度もあり、お互いいくら主張しても埒は開かない。ある事実に対してどちらかが間違って覚えているわけだから、その事実を調べさえすればいいだけのことである。拠って「じゃあ確認するから」と言ったのだが、相変わらずYは「いやあ、絶対違います」と飽くまでも強気。
で結果だが、どうやらこちらの勘違いのようだった。残念。映画は森一生監督のセンスが光る耽美的な世界が魅力で、かってにそう記憶してしまったようで、何かに書いてあるのを見たような記憶もあってますます確信し、泉鏡花の作品「婦系図」という漢字三文字と「薄桜記」の漢字三文字が勝手にリンクしていたようでもある。因みに泉鏡花の作品は読んだことなく、Yは元々好きな作家ということであった。自信満々だったのも、こういう経緯があったからだ。唯、原作が「五味川純平」などと言ったことに関しては大分違和感を感じていたが、実際は「五味康祐」だった。基本的に結構間違いが多いので(Yは)、ついつい疑ってしまうが、こんなこともあるので注意しなくては、とは思った。