ビートルズマニアは映画も好きだ。唯、これに関しては極めて普通というか、所謂一般的な映画好きであるようだ。世の中映画好きは多いが、その9割の人達は、話題作だから、好きな役者が出てるから、好きなジャンルだから、などという基準で映画を選んでいる、と思う。別にそれで構わないのだが、多分その人達は、例えば「山中貞夫」と言っても全くぴんと来ない人達だと思う。観てもその良さが分からないという現実があることは、経験的にも認識しているが、実際その9割の人達はある種の映画に関しては本当に無関心である。
ビートルズマニアにどうつながるかというと、その9割に属すであろうビートルズマニアが(これからはb氏)、好意で自分の良いと思った映画などを奨められるのを実は恐れているのだ。その為の布石は既に打ってある。手持ちのDVDのいくつかを貸したのだ。以前、アルドリッチを貸したときは、アクション映画としても観られるので(真の良さはなかなか理解しがたいと思う)良いのではと思ったのだが、後で考え、変に誤解されるかもしれないとちょっと後悔したのだ。そこで新たに貸したのはロベール.ブレッソン「ジャンヌダルク裁判」アルトマン「ナッシュビル」そして手元にあったフリッツ.ラング「M」の三枚だ。これを観れば、間違っても、例えば三谷幸喜の映画を奨めてくることはないと思うのだが。