前から一寸気になっていた池に出かける。唯、そこは定点観察池のように気軽に行けるとこではなく、しかも生の情報がなく道中がどういう状態なのか、そして時間がどれほどかかるのかも分からない。何故かというと、そこは標高2100メートルほどのところにある池で、しかも人気スポットではないから。そこらの里山とはわけが違うと言うのはこの標高からして分かる。池の名前は雨池、場所は麦草峠という八ヶ岳の端を越える峠から入った所。反対側には白駒の池という割に有名な所があり、ここは峠の駐車場(有料)から歩いて15分ほどで気軽に行ける。原生林の中を歩くが、殆んど平坦で、サンダルでも大丈夫な簡単コース。多くは、車で来てさっと行ってさっと帰る観光客だ。森に囲まれ、一寸神秘的な池、しかもお気楽にいける(ここが大事)ので人気なのである。
さて雨池だ。実は、白駒の池の有料駐車場より茅野寄りにもう一つ駐車場があり、しかも無料。当然そこに止めるわけだが、雨池コースの入り口はその駐車場の直ぐ近くなのだ。現地に着いたのは、10時10分前くらい。すでに満車に近く、2台分しかスペースがなかった。ぎりぎりセーフ。ビーチサンダルを長靴に履き替え(最近は山を歩くときは車に常備の長靴)パーカーを羽織る。気温は20度弱といったところか。直射日光を浴びると暑いが日陰になると涼しい。ネットで確認した地図を思い浮かべ車道を峠に向かい歩いていくと、100メートルくらいの所に入り口があった。早速コースに突入。入って30メートルも行くと茶水の池という池があった。名前の通りの池だ。
早速ムツアカネがお出迎え。まずはメス。
次にオス。
黒いがこれでも赤トンボの仲間だ。アキアカネ、ナツアカネも多く、全体では四分の一くらいがムツアカネといった感じである。茶池から道は木道となった。
この道だったら楽勝である。霧が峰辺りと大差ない、とこの時点では思っていた。人気コースではないので、他に歩いている人はいない。静かである。そして、木道が終ると今度は笹原コース。これも楽勝だ。深いが、これだったら、蓼科辺りのコースと大差ない、とこの時点でも思っていた。
その笹原コースを抜けると、いきなり原生林に突入した。一気に暗くなり、しかも足元には石が多く歩き辛いことこの上ない。しかもアップダウンが続き、帰りのことを考えた一寸暗くなった。このコースが結構長く、一瞬この道で大丈夫かと思ったくらいだ。長靴で良かったというより、登山靴か長靴以外では一寸厳しい。段差もあったりで、高原のハイキングコース程度しかやってない身には結構堪える。山を甘く見てはいけない。
つづく