『百寺巡礼』。
第七巻東北編の第六十八番までを辿ってきた。
芭蕉の句で有名な山寺、金色堂で名高い中尊寺、世界遺産に登録された毛越寺、そして瑞巌寺。
名前だけは知っているお寺もいくつかはある。
各所のお寺を訪ね、その境内を散策し、仏像を拝し、住持に話を聞く。
著者を通して疑似体験をしているようなものだ。
そして、一口に≪東北≫と言い習わしている地域、その風土についてはじめて知った。
これまで東北について知っていることは何だっただろう。
坂上田村麻呂の蝦夷征伐、前九年の役と後三年の役、源義経終焉の地、松平容保と白虎隊、太宰治、石川啄木、宮沢賢治、棟方志功…、そんなところか…。
そんなものは活字の読み方を知っているというに過ぎないな、と改めて思うのだ。
都人にとって蝦夷は征伐すべき存在だったが、蝦夷の側からみたらどうか。
平泉藤原三代の栄枯盛衰。
瑞巌寺が今に伝える伊達正宗の豪奢。
ひとつとして同じ物のない仏像の顔、表情、佇まい。
そして、それぞれの寺がそこに、その場所に建立される以前の、仏教以前の民間信仰。
そういういくつもの事柄を、ときには驚きとともに、ときには感動とともに著者が語ってくれる。
著者が見た、美しくかがやく苔の在りようや咲き誇る蓮の花の風情を思い浮かべながら読み進めていると、ふと自分の気持ちから力みが消えているのを感じた。
ゆったりと、著者の語りに心を任せている、そんな感じだ。
この穏やかさは、もしかしたら著作を通して仏様にふれているからか…?と浅はかなことを思ったりもする
この著作を読むことで、日本の宗教について知り、歴史を知り、文化について知ることを得る。
そして、お寺とは場所と建物という構造物のことを指すのではない、歴史という時間と、連綿と繋がっている想いとを包容する器なのかも知れないと考えるようになった。
そういえば、昨夜観たテレビ番組『ぶっちゃけ寺』で、鎌倉を案内するお坊さまがこんなことを言っていた。
『教科書で習って、本を読んで知った、そういった歴史の証拠があるのがお寺なんですよ』
まさにそうだろうな…
教科書に載らない、載らなければ片鱗すら知られることのない事実を証立てることの出来る物事が、お寺には残っている。
それを語って伝えてくれるのが『百寺巡礼』だ。
四国・九州までの道は遠いけれど、著者とともにゆっくりと歩を進めていこう。
あら、近くのお寺のお庭をちょいと散策しに行ってみようかな、なんて気にもなるのよね
第七巻東北編の第六十八番までを辿ってきた。
芭蕉の句で有名な山寺、金色堂で名高い中尊寺、世界遺産に登録された毛越寺、そして瑞巌寺。
名前だけは知っているお寺もいくつかはある。
各所のお寺を訪ね、その境内を散策し、仏像を拝し、住持に話を聞く。
著者を通して疑似体験をしているようなものだ。
そして、一口に≪東北≫と言い習わしている地域、その風土についてはじめて知った。
これまで東北について知っていることは何だっただろう。
坂上田村麻呂の蝦夷征伐、前九年の役と後三年の役、源義経終焉の地、松平容保と白虎隊、太宰治、石川啄木、宮沢賢治、棟方志功…、そんなところか…。
そんなものは活字の読み方を知っているというに過ぎないな、と改めて思うのだ。
都人にとって蝦夷は征伐すべき存在だったが、蝦夷の側からみたらどうか。
平泉藤原三代の栄枯盛衰。
瑞巌寺が今に伝える伊達正宗の豪奢。
ひとつとして同じ物のない仏像の顔、表情、佇まい。
そして、それぞれの寺がそこに、その場所に建立される以前の、仏教以前の民間信仰。
そういういくつもの事柄を、ときには驚きとともに、ときには感動とともに著者が語ってくれる。
著者が見た、美しくかがやく苔の在りようや咲き誇る蓮の花の風情を思い浮かべながら読み進めていると、ふと自分の気持ちから力みが消えているのを感じた。
ゆったりと、著者の語りに心を任せている、そんな感じだ。
この穏やかさは、もしかしたら著作を通して仏様にふれているからか…?と浅はかなことを思ったりもする

この著作を読むことで、日本の宗教について知り、歴史を知り、文化について知ることを得る。
そして、お寺とは場所と建物という構造物のことを指すのではない、歴史という時間と、連綿と繋がっている想いとを包容する器なのかも知れないと考えるようになった。
そういえば、昨夜観たテレビ番組『ぶっちゃけ寺』で、鎌倉を案内するお坊さまがこんなことを言っていた。
『教科書で習って、本を読んで知った、そういった歴史の証拠があるのがお寺なんですよ』
まさにそうだろうな…

教科書に載らない、載らなければ片鱗すら知られることのない事実を証立てることの出来る物事が、お寺には残っている。
それを語って伝えてくれるのが『百寺巡礼』だ。
四国・九州までの道は遠いけれど、著者とともにゆっくりと歩を進めていこう。
あら、近くのお寺のお庭をちょいと散策しに行ってみようかな、なんて気にもなるのよね
