アンサンブル・ド・ミューズ ニュースレター

レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

ささやかな決別…♪

2016-08-07 11:22:30 | Weblog
約1ヶ月ぶりに香水専門店へ行った。
薦めて頂いた香水(=オー・ドゥ・パルファン)を使っていての気分の変化や感想などをお伝えしたかったのと、いくつか興味のあることを訊いてみたかったから。
もう20年以上前のことだけど、当時パリ・オペラ座のエトワールだったマリ・クロード・ピエトラガラ。
彼女をイメージした香水を毛皮店のレヴィヨンが売り出した。
アヌーシュカ
今もあるのかしら…?
「個人の名前を冠したものは、その個人の状況が変わったりすると契約を打ち切ったりするから、製造中止になることはよくあることですね」
なるほどねぇぇ。
「今はもうないですけど、バレリーナの名前の香水ってありましたよ…、ボトルの蓋が個性的でね…、なんていう名前だったかしら…」
と、美しい図録を取り出して探してくれた。
「…あぁ、これこれ、これです」
おぉぉ…
パヴロワ
そのようなものがあったとは、寡聞にして存じませぬでした
今はもうないのね…。
売り出されたのはパヴロワの生前、1928年だそうです。
「今手に入るとしたら、私に似合うかしら…?」
「ん゛~ 90年近く前のものですからね…。香水にも時代の空気ってものがあるから」
じゃ、バラ・ベルサイユ、まだどうしても気になっているの。
ちょっと香りを確かめさせて頂けない?
「はい、どうぞ
…え゛…っ
こっ…これが、バラ・ベルサイユ…っ
記憶していたものとまるで違う。
あぁ、こぉれは今の私には似合わないわ…、というより、これが似合うなんてイヤだな…。
「ときどきいるでしょ、時代とか世の中の流れとかとまったく関係ないところで生きてるような人が。あぁいう人には合う香りなんですよ」
「あ、それ、分かるわ。いつの時代のレッスンしてるんですか?って先生いらっしゃるもんねぇ アナタが現役のときはそれが正しかったでしょうけどね…って…」
「そう、そういうことです
「うえぇぇ…、これが似合うセンセイになんてなりたくないな…
「そうですよね
それにしても、どうしてこれを気に入ってたんでしょうかねぇぇ。
どうしてこれが好きだったんでしょうかねぇぇ。
「それはやっぱり、若い頃の思いですよね。大人に憧れるとか、大人の女性として認められたいとか、そんな時期あるじゃないですか
そうねぇ、背伸びしたい時期って確かにあったわね。
それに今とは立ち位置も違うか。
かつては恩師がいて、師に見守られてレッスンに明け暮れる生徒=ダンサーだったけど、今は、生徒を指導する教師。
年齢も重ねた。
20年前の自分と今の自分は同じじゃないわね。
「そうです。だから20年前に似合ってた香と今似合う香りは違うものになって当然なんですよ
なるほどねぇぇ。
気になっていたバラ・ベルサイユとすっきり決別しました
他にも素敵な提案をして頂いて、また新たな楽しみを見つけることも出来ました。
んふふ…、■■■■、素敵な香りだったなぁぁ
コメント
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