アンサンブル・ド・ミューズ ニュースレター

レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

江戸だ…♪

2016-08-12 10:36:21 | Weblog
読み進めていくと、終盤にちょっと好いなぁって感じのコラムがありました。
『庶民の住む長屋は三坪ほどの広さが普通です。 ―中略― 江戸の人々が町単位で生活していたからです。お風呂は銭湯に行き、その二階で集まった人と世間話をした後は神社の境内で涼んで――と、町にバスルームやリビングがあったのです。三坪の部屋は、ワンルームではなく寝室でした。』
おぉぉ、そうか、そうなのねぇ…
井戸と総後架(おトイレ)が各長屋ごとに一箇所。
町木戸を玄関と考えれば…。
そうかぁ、一つの町そのものが大きな家のようだったわけだ。
…と…。
『お江戸でござる』 杉浦日向子著 新潮文庫
2004年までNHKで放送されていた人気番組『お江戸でござる』。
そこで取り上げられた江戸庶民の生活や風俗についてテーマ別にまとめたのがこの一冊。
瓦版は現代の大衆雑誌みたいなものだとか、看板娘とは現代のイメージガールみたいなものだとか、奉公人とは現代のビジネスマンみたいなもので損料屋とは現代でいうレンタルショップだとか。
すっごぉぉいっ…と思ったのはお江戸のリサイクル事情。
江戸時代と現代と、どっちが進歩した世の中なの って思うくらい。
それに損料屋。
庶民は可能な限り借りて済ませる。
『長屋の人は自分のものはほとんど持っていません。いつも出しておくものだけが自分のもの――茶碗と箸くらいです。鍋や七輪も多くの場合借りて済ませます。』
なるほどねぇ、火事が多いから持っていてもすぐに燃えてしまうし…ってね…。
実に合理的
“断捨離”とか“ミニマリズム”とかが話題になる現代、江戸人から見たらなんでわざわざそんなことって呆れられちゃうでしょうね
前回の『一日江戸人』に続き、最後まで読み通すと、
江戸っていいなぁぁ
って思う。
たった200年ほど前の庶民って、こんなに豊かだったのねって思う。
コメント
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