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シリーズ7作目…♪

2019-11-27 09:41:29 | Weblog
やっとここまできました、シリーズ7作目。

               

『狐花火 羽州ぼろ鳶組 今村翔吾著 祥伝社文庫
本作は先の6本とはちょっと構成の趣が違うかな。
源吾さんたちの現在の物語の合間に、今は亡きある人物の在りし日の回想が挟まれている。
ただそれが大きく関わっているんだけどね。
今回の大きな流れは二つ。
一つは、シリーズ1作目で刑死したはずの花火師が生きているのではないかという疑惑。
火付の手法があまりにもその花火師の手法に酷似していることから、その疑惑を追っていく。
もう一つは、“番付狩り”というのが現れる。
火付番付に載った火消したちに順に喧嘩を売ってぶちのめすという困ったヤツ。
ま、こいつにはこいつなりの理由があるんだけどね。
見どころ、いや読みどころはやはり消火活動、というより火との闘い。
まずは府下の火消の頭たちが一堂に会しているときに火事が起こる。
いち早く火事を察知したのは源吾さん。
源吾さんが加賀鳶の大頭大音勘九郎さんに采配を預け、阿吽の呼吸で勘九郎さんが采配を振るい…
火消番付東の大関八咫烏の大音勘九郎、西の大関火喰鳥の松永源吾をはじめとして、番付に載っている主な火消たちの揃い踏み
つぎは源吾さんと加賀鳶一番組頭詠兵馬さんとが、新米鳶たちの合同教練にあたっているときに火事が起きる。
ふたりして現場に駆けつけ…。
この火事では瓦斯が使われたらしく、水をかければ火勢が増すので砂をかけて消さねばならない。
勘九郎さんに率いられた加賀鳶は砂を積んだ大八車を引いている、と
消火活動の最中に先走った新米鳶のひとりが死にかけることになり、それを救おうと源吾さんが…
もちろん一人の死者も出すことなく鎮火します。
源吾さんの懸念も晴れますしね
それにしても今回は番付火消がそれこそ綺羅星のごとくに登場しました。
なんでも源吾さんや勘九郎さんの世代は火消しの黄金世代と評されたようで…
その若かりし頃のみなさんのお話はシリーズ10作目なのよね。
コメント
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