■ 米銀のストレステストの信憑性? ■
米銀のストレステストがどの様なものか・・・。
日本のバブル崩壊後、大蔵省は各行に監査に入り、
金庫の中から、それこそパンツの中までも、
不良債権が隠されていないか徹底的に洗い出したと言います。
一方、リーマンショック後の米銀行のストレステストは、
係官が近くの喫茶店でお茶をしていて、
銀行内に足を踏み入れる事もなかったとの噂がネットには流れています。
信憑性はいか程か判断しかねますが、
はたして今回の米銀のストレステストの信憑性はいか程か?
■ シティーバンクが生贄になった・・・ ■
4つの金融機関を除いて、問題無しとされましたが、
問題アリとされたのは、なんとシティーバンク。
ここらへんはウラの事情を思わず探りたくなりますが、
とりあえず生贄を捧げる事で、
ストレステストに信憑性があるように見えて来るから不思議です。
一番健全だったのはニューヨーク・メロン銀行ですが、
こちらは昨年、マイナス金利まで実施して、
自己資本比率の積み増しを行っていたので、努力の結果とも言えます。
■ 株は「期待」で買われ、「実績」で売られる ■
米銀のストレステストの結果を受けてダウが1万3千ドル代を回復しています。
日本でいえば、ご祝儀相場といった所でしょうか。
とにかく、過剰に供給された資金は、
少しでも「明るいニュース」に飢えています。
どうせ泡銭ですから、リスクなど気にせずに「イケイケ、ドンドン」状態です。
とにかく早い者勝ち。
ちょっとでも明るい兆しを感じたら、とにかく買い。
そして、ちょっとでも危険を感じたら、とにかく売る。
まさに「期待」で買って、「実績」で売られる状態。
それで実体経済が回復すれば御の字なのですが、
こちらは「期待」で下手に動くと火傷をするので、
積極的な投資にはなかなか発展しません。
むしろ日本などは、電気関係の決算が明るみに出るにつれて、
悲観ムードが広がってゆくでしょう。
■ バーチャルのお祭り ■
「お金」自体がバーチャルな存在なので当た前とも言えますが、
昨年末から実体経済と金融世界の乖離が極端に広がっています。
金融界は、自分達に都合の悪い情報は、「完全無視」を決めた様です。
バーチャルの世界はどんなに盛り上がろうと、
コンセントを抜けば、一瞬で消えて無くなります。
今、バーチャルワールドにパワーを供給しているのは、
日米欧の中央銀行マネーです。
こんな状態は長続きするはずもありませんから、
私は、液晶スクリーンの中で繰り広げられる茶番劇を
なんだか白けた気持ちで眺めています。
でも、余分なお金があるならば、
やはりバーチャルの世界でひと稼ぎしたくなるのでしょう・・・。