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株式市場で欧米支配が強まる?・・・野村叩きの裏を邪推する

2012-07-05 13:08:00 | 時事/金融危機
 


■ 野村バッシング状態になっている ■

野村證券に対する国内の風辺りが昨年あたりから強まっています。

最近でも増資インサイダー疑惑で、
野村證券が槍玉に上がっています。

尤もインサイダー疑惑に関して言うならば、
ゴールドマンサックスやJPモルガンなどの外資系の方が
「真っ黒」です。
彼らは市場調査の名目で、
海外で増資前に情報を漏洩する事が許されています。

ほぼ同じ行為でありながら、
海外の金融機関や投資家は、
日本の証券会社が情報漏洩をするから
日本の株式市場は不透明だと攻め立てます。

野村に関しては、金融庁が三菱銀行の傘下に入れたがっているとも言われ、
どうやら、グリグリといたぶられている感じにも受け取れます。

■ 「野村は庶民の敵」。・・・・だけど・・・ ■

確かに言葉巧みに儲かりもしない株や金融商品を売り付けられて
大事なお金を減らしてしまった多くの方にとって
野村證券はカタキの様な存在です。

しかし、昨今の野村バッシングは官製バッシングです。
明らかに野村證券にプレッシャーを与えています。

その理由を邪推してみます。

1) 金融危機を前に、野村證券銀行傘下に入れて日本株を保護したい

金融危機が勃発して野村證券が現在のまま証券会社であると
野村證券が経営破綻に瀕しても、政府は野村證券を救済できません。

野村證券を銀行傘下に入れておけば、
もしもの場合、野村證券を救済する事も出来ます。

もし金融危機が発生して野村證券が破綻すれば、
野村證券が保有する日本企業の大量の株式が売却され、
日本の株式市場が大暴落して
結果的に、外資が日本を買い占める結果を招くかも知れません。

1929年のNYの大恐慌では、
アメリカの土着の企業の株が大暴落し、
ロスチャイルド、ロックフェラー、モルガンなどの
国際金融資本家達が、アメリカの企業の株を
二束三文で手に入れ、後のアメリカ支配の基礎を築きます。

これと同じ事を日本で行わないとは限りません。
ですから、野村證券の経営を強化して、
日本の株式市場を守る作戦かも知れません。

その為には野村證券を銀行傘下に入れは良いのですが、
当の野村證券が納得しません。

2) 野村證券を経営破綻させて、日本の株式市場を手中に置こうとする国際金融資本家の陰謀

  金融庁を動かして、野村證券に対する社会的批判を生み出し、
  野村證券を経営破綻させ、
  その連鎖に日本の株式市場を暴落させ、
  安値で日本株を外資が買い占める。

■ 東証と大証が合併しますが、存続会社は大証 ■

東証と大証の合併のニュースも気になります。
東証は大証よりも規模も売り上げも多いのですが、
何と、合併後の存続会社は大証です。

東証は8月中には大証株をTOBで買い集め、
大証を合併します。
それなのに、存続会社は大証です。

大証は既に上場企業なので、
大証を存続させる方が、上場の手間が省けると説明する人も居る様です。

但し非常に気になるのが、大証の外国人持株比率が62%もある事。
今回は大証株を東証がTOBで買い取りますから、
外国人株主が高値で売り抜ければ、彼らは儲かります。

一方、存続会社の外国人持株比率が最終的のどの位になるのかも
気になる所です。

NY証券取引所は2007年に、
ヨーロッパの証券取引所であるユーロネクストと合併して、
NYSEユーロネクストとなっています。

さらにドイツ証券取引所との合併が計画されていましたが、
こちらは、全世界のデリバティブ取引の9割を独占する事を
欧州委員会が問題視した為に、取りやめになっています。

この様に、世界の証券取引所は大統合を目指しています。

今回の東証と大証の統合の結果、
存続会社が発行する株を誰が取得するかが最大の問題です。

東証は非上場会社でした。
それが上場会社となる影響は図り知れません。
大証は既に外国人持株比率が60%を超える
外国人の為の会社でした。
今後、新生の存続会社が同様な状況になれば、
日本の証券取引所は外資の傘下に入る事になります。

或いは、海外の巨大証券取引所と合併される恐れもあります。

世界がグローバル化する中で、
証券取引のシステムやルールの統合も
当然進行するアジェンダです。

■ ローカルな株屋が駆逐されている ■

証券取引システムの近代化は
従来の株のブローカー達を市場から締め出しています。

コンピューターで高速で株が取引され、
一部の証券会社や投資銀行が
証券取引所内のサーバーに
自社の取引システムを常駐させているのですから、
昔ながらのブローカーは生き残る術がありません。

ロンドンでもブローカー達が次々に廃業していあます。

ゴールドマンサックスやJPモルガンが暗躍する世界から
野村證券を見たらどう見えるでしょうか?

野村證券はリーマン・ブラザーズのヨーロッパとアジア部門を吸収する事で、
世界で対等に渡り合える証券会社になろうと試みました。

しかし、ヨーロッパにいおては、
この戦略は見事に破綻しています。
野村證券の国内営業は、旧態然とした怪しい営業をしています。

世界の証券業界からしたら、
日本ローカルの美味しいカモ程度にしか見えないかも知れません。

■ 日本政府は野村を叩いて、野村を救いたいのでは無いか? ■

野村證券はOBの黒い噂も耐えません。
それだけ、日本の戦後の裏の政治や経済に密着していたとも言えます。

野村證券にもしもの事があれば、
そこら辺のネタも漏洩するかも知れません。

ですから金融庁は、野村を銀行傘下に入れて保護したいのでは無いか?
一歩で、野村は自由が奪われるとしてこの動きに対抗している?

あくまでも憶測ですが、
最近の野村バッシングの裏には、
様々な人の、様々な思惑が絡んでいそうです。


ちなみに、私は貧乏なので、
野村さんに恨みを持つ事すらありません。
ですから、外資に負けるくらいなら、
孤軍奮闘頑張って、日本人の意地を見せてもらいたいと思います。
その結果、老人達の資産が失われるのは本末転倒ではありますが・・・。
   


ポジティブな野村證券への応援を見つけました。
日本証券界の巨人はどこへ向うのか?
これは、日本人全体に問われている問題なのかも知れません。

「アイデアを出せ!!」が全てだと。

「野村よ、立て!」 (広瀬隆雄)
http://blogos.com/article/41505/

池田信夫氏の総論がここ数日の「人力でGO」への回答とも言える

2012-07-05 02:11:00 | 時事/金融危機
 

■ 池田信夫氏の視点は、そう外れてはいないと思うのだが・・・ ■

池田信夫氏の本日のブログは、
ここ数日の「人力でGO」を分かり易く総括している様で、
思わず笑ってしまいました。

「ひろのひとりごと」さんでは人気の無い池田氏ですが、
確かに、各論では色々は反証の余地はありますが、
総論としては、私は概ね正しいのでは無いかと思います。

興味のある方は覗いて見てください。

「経済学者の意見の違いは大きく無い」 (池田信夫blog 2012.07.04)
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51797898.html