増尾駅から少し歩いたところにある小さなフレンチ。ご主人がシェフで奥さんがソムリエ。家庭的な雰囲気で居心地の良いお店だ。数年前までここでワイン会が開かれていた。クアトロの父が初めてこのワイン会におじゃましたのは、ちょうど今頃の季節だっただろうか。少人数でみんなの会話が届く範囲での集いである。ワインの酔いも手伝ってみんながうち解けるのに時間はかからない。ワインもそれぞれが持ち寄ったり、料理も大皿で出されみんなで取り分ける。シェフも一段落すると会話の仲間に加わる。実に楽しい集まりだった。クアトロが7日に開くワイン会もこのような雰囲気を目指している。
このレストランのご夫婦はクアトロをいつも応援してくれた。自分たちの歩んできた道をクアトロに重ねるのかもしれない。クアトロもこのお店の持つ雰囲気を目標としている。
昨晩、クアトロの父はこのレストランのシェフのお通夜に参列した。このシェフはクアトロの父よりひとつ年上なだけだ。ちょっと早すぎるだろう。残されたご家族の心中を察っしてあまりある。
早めに会場に到着したクアトロの父だった。ご焼香を済ませ会場を出ると、会場に入りきれない人達が列をなしている。このレストランのお客様たちだ。