クアトロ・ワイン・サミット前夜

クアトロ特命係の杉下と亀山の真の任務は、明日クアトロで開かれるワインとチーズ・サミットの警備である。続々と、明日使われるワインとチーズがクアトロに到着している。ワイン界の主要ブドウ品種たちも勢揃いしている。
赤ワインからは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノアール
白ワインからは、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング
そして、クレマンも顔を見せている。
「いよいよですね右京さん」
「そうですね亀山くん、いよいよですね」
「これだけの顔ぶれが揃えば有意義な集いになりますね」
「亀山くん、実はまだ隠されたワインが有りそうですよ」
「えっ本当ですか」
「ま、明日のお楽しみというところですね」
発表された７種類のワイン以外にも、明日出されるワインがあるはずだと杉下は指摘する。
「右京さん明日の参加者はそんなにワイン飲めるんですかね」
「どうですかね、二三人ほどはそれでも足りなそうな人もいますよ」
右京さんのメガネの奥の目が光るのだった。