連休明けのクアトロは、年末に向けての仕込みが始まっている。フレッシュのフォワグラも届いた。フォワグラのステーキにロゼのスパークリングワインヤなどはとても素敵な組み合わせである。
さて、ワインもこの時期となるとフォワグラに合わせなくても恋人たちの乾杯にロゼのスパークリングワインは喜ばれるものだ。
ロゼもシャンパンともなると信じられないような値段がつく。買う人がいるから付く価格なのだろうが、ロゼのシャンパンは価格に見合った味わいなのかよく疑問に思うクアトロの父だ。
シャンパンは黒ブドウと白ブドウを使うのだが、果皮に含まれる色素を出さないように作る。色素の素となるタンニンはシャンパンには不要なものなのだ。こうして無色透明でエレガントなシャンパンが出来あがる。
ロゼのシャンパンとなると二通りの作り方がある。
ひとつは、黒ぶどうの皮をシャンパンに少しの間漬けて淡いピンクの色を出し、タンニンは抽出しないようにしてロゼのシャンパンにする方法。これはすごく技術を要する。
もうひとつは、出来上がっているシャンパンに赤ワインをブレンドする方法である。これは簡単である。
そして、この二通りの作り方の味わいの違いが解りづらいのだ。クアトロの父もどちらがどういう味わいなのかよく解らない。
ロゼのシャンパンの価格は、難しい作り方のものをもとに付けられることになる。
簡単に赤ワインをブレンドしたロゼのシャンパンはぼったぐりのようなものだ。
それでも、恋人たちが恋のささやきを交わす演出には最適なのだから細かいことを云うべきではないのだろう。
さて、クアトロにはロゼのシャンパンは無いがイタリアのプロセッコのロゼが置いてある。これは、赤ワインをブレンドしたお手軽バージョンである。それでも、恋人たちにはおすすめである。フォワグラのステーキにもおすすめである。そして、ロゼでも価格は普通のプロセッコと同じにする恋人たちの味方であるクアトロだ。