大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

魔法少女マヂカ・135『醜女らの誇り』

2020-03-07 14:35:05 | 小説

魔法少女マヂカ・135

『醜女らの誇り』語り手:マヂカ    

 

 

 うちらだけでやり遂げますえ!

 

 ハンナリした京都弁だが、ウズメの強い意思は通じた。

 通じたんだけど、100万馬力でなければ開かない岩戸を、合わせて20万と50馬力にしかならない三人でどうすると言うのだ!?

「うちが、なんで天岩戸の前で踊ったか分かっといやすか?」

「オレは、見たことないが、話ではウズメが狂おしく踊って天照大神の注意を引いたと聞いているぞ」

「天照大神が僅かに岩戸を開いたところを田力男が一気に開いた!」

「だから、田力男が居なければ、どうにもならない」

「岩戸というもんは、神の力で閉めるもんどす。デフォルトでは100万馬力が要るけど、踊りで神さんの好奇心を揺すぶると、どんどん閉める力は弱まっていくんどす。つまり、うちらが上手な踊りをすればするほど閉める力は弱まって、最後は向こうの方から開けるようになりますのんや」

「そうなのか?」

「ウズメに二言はおまへん。せやけど、うちの力では出血大サービスいうとこまでは開かしまへん。ここは、お二人にも踏ん張ってもろて、完全開放にまでもっていくんどす!」

「わたしとブリンダにも踊れって言うのね?」

「オ、オレは戦ってばかりだったから踊ったことなんて……」

「ウズメは芸事の神さんどす。願うておくれやしたら、AKBとか乃木坂程度のスキルは身に着けさせたげます! さあ、願いなはれ!」

「え、えと、じゃあ、いっちょう頼むわ」

「それじゃ、ダメだよ」

 ブリンダはアメリカの魔法少女だ。お願いの仕方が分からないのだ。

「こんな風にやるのよ」

 お参りの正式な作法である『二礼二拍手一礼』を身をもって教えてやる。

「こ、こうか?」

「背中を丸めちゃだめ、美しく45度の角度まで……背中は曲げない、そうそう、そして、二回拍手して、もう一度お辞儀!」

「よろしおす……これで、こなたさんには、うちと並んで舞う力が備わりましたえ」

「それじゃ!」

 やる気満々になったブリンダは、ステップを踏み始めるが、ウズメは手を挙げて制止した。

「もう一つ言うとくことがおます」

「な、なんだ?」

「ここを閉じてる力は伊邪那美(いざなみ)が、その下僕の黄泉醜女(よもつしこめ)どもの怨念を束ねてやってる災いどす。うちらは、その醜女どもの怨念を踊りで和らげるんどす」

「そうよね」

「分かってる、このブリンダ、一世一代のダンスを見せてやるぞ!」

「話は、その次どす」

「「つぎ?」」

「踊りを中断して黄泉の国に踏み込むと、正気に戻った醜女どもが怒り狂って襲い掛かってまいります」

「入ってしまえばこちらのものだ!」

「この風切丸で刻んでやる!」

「醜女一人一人の力は知れてると思うんどすけど、数が読み切れまへん。これをお持ちやす」

「これは……」

 ウズメが手渡してくれたのは十銭白銅貨だ。明治からこっち、何度もモデルチェンジされた貨幣で、穴あきと穴ナシがある。これは、大正時代の穴あき白銅貨、令和の時代の十円玉に相当する、下から二番目の通貨だ。

「これをどうするんだ?」

「手に余ったら、これを目にハメて醜女どもを睨んでやっておくれやす」

「睨んで、どうなるの?」

「醜女どもは一円玉をお守りにしてるんどす」

「一円玉?」

「へえ、一円は、これ以上崩しようのないお金どっしゃろ」

「ああ、一円玉ブス!」

「なんだ、それは?」

 アメリカ人のブリンダには分かりにくい。

「ブスというのは、見ただけで目が潰れると言う伝説の毒なんだよ。これが転じて見るに堪えない醜女のことをブスというようになったんだ」

「UGLYという意味なんだろうが、ずいぶんな言い方だな(;^_^」

「せやけど、そこが醜女らの誇りなんどす。せやさかいに、十銭の目力で睨まれると力を失うてしまうんどす」

「そうか、日本人と言うのは面白いことを考える!」

「しかし、一銭を出されたら太刀打ちできなくなったりしない?」

「そら、大丈夫どす」

「なんで?」

「醜女らも代替わりして、みんな戦後生まれの醜女どす。一円より下があるとは思てしまへん」

「そ、そうか」

「ほなら、いきますえーーー!」

 

 ウズメが手を挙げると、ドラムロールがドロドロと鳴るなか、巨大なステージとバンドが現れ。三人うち揃ってリズムに乗った!

 

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オフステージ・(こちら空堀高校演劇部)・62「夏休み編 いろいろアリゾナミュージアム」

2020-03-07 06:10:06 | 小説・2

オフステージ(こちら空堀高校演劇部)62

『いろいろアリゾナミュージアム』   



 そうなの?  ま いいけどね  え あ うん

 三人三様だけども、気乗りがしないという点では一致している。


 すべては俺が悪い。
 ワイキキビーチでクタクタになるまで遊んで、飛行機の疲れもあったんで晩飯もそこそこに寝てしもた。
「一応、明日のスケジュール決めなくっちゃ」
 須磨先輩の一言でスマホを取り出す。
 この旅行の行先は、ダウンロードしたアプリに条件というか、その時の思い付きを書くと相応しいコースをセッティングしてくれる。
 初日はシステムがよく分からなかったので、ミリーのスマホだけでやってたんやけど、四人それぞれ別々に打ち込めると分かった。

 俺は日米親善と入力してしもた。

 なんやムルブライト奨学金とか銘打ったったし、ちょっとはムルブライトさんの顔たてなあかんのとちゃうやろか、そんな気分。
 それが、なんや上位のキーワードやったみたいで、そこに決まってしもた。

 アリゾナ記念館

 オアフ島にある沈没戦艦アリゾナの上と隣接する陸地にあるミュージアム。

 アリゾナはただの沈没船とは違う。
 1941年の真珠湾攻撃で日本海軍がボコボコにして撃沈した戦艦で、二千人以上の犠牲者を船内に閉じ込めたまま水深20メートルそこそこの浅瀬に沈んでる。

 女子らはもとより興味ないし、なんちゅうてもリメンバーパールハーバーの総本山みたいなとこや。

 日本人としては、いささか気が滅入る。

「沈んだアリゾナからは、いまだに油が浮いてきて、それが日本のスネークアタックをいまだに非難しているように感じられる」
 中学の公民で先生がスライド見せながら言うてたとこや。
「ほんとに油が浮いて来てる……」
 アリゾナを跨ぐドーム型桟橋の中央、桝形に切られた床の下にアリゾナの中央部分が望める。須磨先輩が覗き込んでいる。
 興味のなかった女性陣も海の上の墓標のような記念館、海面からわずかに覗く赤さびた上部構造、近寄ればエメラルドグリーンの海、手を伸ばせば届きそうなところに横たわる船体。おのずと厳粛な気持ちになる。
「わたしも見たい」
 千歳が言うので、須磨先輩と二人で介添えして立たせてやる。

 ……これが重い。

 なんせ腰から下が完全に不自由な千歳。完全に全体重を支えてやらなんと立っていることもでけへん。
 それに、立たせてやるためには腰と腋の下を支える。なんちゅうか、女の子のこんな場所を触ることなんてありえへん。
 ミリーがおったらよかったんやけど、一つ向こうの犠牲者銘板を見に行っておらへん。
「船が泣いてる……」
 感動した千歳は、しっかり見ようとして俺の方に体重を寄せてきた。
「ちょ、危な……」
「キャーーー」
 支えきれずに共倒れになりかかる。

 ガシ!

 大きな手が俺と千歳を同時に支えた。
「オー ダイジョブデスカ」
 片言の日本語に振り返ると身の丈190くらいの白人のオッサンがニコニコしている。
「「あ、あいがとうございます」」
 千歳と須磨先輩がハモってお礼を言う。
 オッサンの後ろには同じようにニコニコした黒人のオッサン。
「オー センキュウー フォウ ユア……」
 事態に気づいたミリーが戻ってきてオッサン二人に礼を言ってくれる。
 なんや意気投合して四五分喋って大笑い。わけ分からんうちにオッサン二人がグローブみたいな手ぇで握手してきてバイバイになった。

「海軍のオフィサーなんだって、アリゾナの上で日本の若者を助けられて嬉しかったって言ってた」

「オフィサー?」
「海軍の将校さん、ま、若いから中尉さんくらいかな」
「え、若いのん?」
「うん、二人とも二十代前半だよ」
「「「へーーー」」」
 心の中でオッサンをオニイサンと訂正する。須磨先輩は同年配と分かって複雑な顔。
「陸のミュージアムもぜひ見てくれって」

 陸のミュージアムは展示とシアター。正直気はすすまへん、ふだんは意識せえへんけど、リメンバーパールハーバー、日本のことをクソミソに書いてる展示物なんか見たくない。

 真ん中に在りし日のアリゾナの模型、首を巡らせると意外なことに空母赤城、甲板には出撃間近の攻撃機や雷撃機やゼロ戦がビッシリ並んでる。
 俺は『艦これ』とか『はいふり』のオタクやないけど、アリゾナ以上にていねいに作られてる赤城が意外。
 説明はどれも英語なんで、ちょと安心。
「なにが書いてあるの?」
 聞かんでもええのに、須磨先輩がミリーに聞く。
「えと……ま、いろいろ」
 やっぱり俺らには聞かせたない内容があるようで口ごもる。

「うわ!」

 千歳がビックリするんで見上げたら、実物大の艦攻が今まさに魚雷を放っているのがぶら下がってた。その前には停泊する太平洋艦隊。いやはやド迫力の展示ではある。
 このコーナーでもミリーはあいまいな説明しかしてくれへん。ま、いたしかたない。

 日本人のだまし討ち!

 低いけど鮮烈な言葉が聞こえてきた。声の方向から俺らに言われたような気がした。
 振り返ると、アジア系の数人が俺らにきつい目ぇを向けてくさる。
「関わらない方がいい」
 ミリーに言われて外に出る。

「誤解がないように言っとくね」

 外に出るとミリーが真面目な顔で言う。
「展示も説明も、とっても公平だったよ。日本軍の攻撃が非常に高度に訓練されていて優秀だったことや、攻撃が軍事目標に限られていて、市民には被害が無かったことなんかを冷静に書いてあったよ」
「「「え?」」」
 なんとも意外やった。
 それやねんやったら、その場で説明してくれたらよかったのにと思た。
「わたしらの後ろにアジア系が居たでしょ」
 あー、あいつらか。
「なんだか、とっても挑戦的でさ、まんま訳して、三人が反応したら刺激するんじゃないかと思ってね」
 なるほど、それでも「日本人のだまし討ち!」と言うやつらや。

 それだけ言うと「美味しいもの食べにいこ!」須磨先輩の一言で気持ちを切り替える四人であったのだ。
 

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坂の上のアリスー12ー『初めての選挙』

2020-03-07 06:00:44 | 不思議の国のアリス

坂の上のー12ー
『初めての選挙』   


 

――ねえ、亮ちゃん……もう行った?――

 洗濯ものを干し終わったところで一子から電話がかかってきた。
「え、行くって、どこへ?」
――どこって、今日は参議院選挙の投票日だよ――
「あ、そうだった」

 で、俺は自転車に乗り、一子と約束した小学校の正門前に急いだ。

 俺と一子と高階は選挙権がある。
 高校二年なのに? 
 俺たち三人は、本当なら三年生。それが揃って二年生なのにはワケがあるんだけど、長くなるのでいずれってことにしておく。
「なんだ、二人ともこわばった顔して」
「だって、初めてなんだよ」
「俺たち、模擬投票とかやってないだろ」
 高階がオデコの汗を拭く。俺たち三人は一年遅れの二年生なので、三年生のように選挙の説明を受けたり模擬投票などをやっていない。
「ま、流れに乗ってやってりゃ済んじゃうぜ。さ、いこう」
 俺は二人の先頭に立って投票場である一階の教室に向かった。

「あ、あれ、スリッパないよ?」

 一子がキョロキョロする。
 投票所は、自分たちが通っていた小学校なので、昔の癖でスリッパを探してしまう。
「あら、土足でいいのよ。フフ、十八歳の初めての投票なのね、初々しいわね」
 いっしょになったオバチャンに微笑ましく笑われる。
「失礼しまーす」
 行儀の良い一子が頭を下げて投票所に入る。学校じゃないんだ、挨拶なんかすんなよな! 受付のオジサン笑ってるし! 恥ずかしいやつらだ!
「フフ、生徒手帳とかは出さなくてもいいからね」
「え、あ、いいんすか?」
 あらたまった場所なので、つい生徒手帳を出して笑われる。
「ありがとうございます」
 投票用紙を受け取って、一子が礼を言う。ま、一子ってこういうやつなんだけど、で、すごく和んでしまうんだけど、恥ずかしい。
「生徒手帳出した人に笑われたくないわね」
 ジュラルミンで囲われた記入台。高階が真っ先にとりついた。
「あ、ボールペンないんですか?」
 気持ちは分かる、常々学校では大事な書類はボールペンでと言われている。俺たち三人は基本真面目なんだということを再認識した。

 投票を終えて外に出るとNHKに掴まった。出口調査だ。

「並んでいただかなくてけっこうです」
 一子が掴まって、俺と高階は排除された。どうも自分から申告する奴はいらんらしい。俺たちは、ただ高校生としての習慣で並んだだけなんだけど、なんだか出しゃばりのバカに思えてくる。
 一子を待っていると、視線を感じた。

 ん…………?

 校門のところに、白づくめフワフワドレスで背中に羽を付けた女の子が目に入った……って、すぴかじゃねーか!?
 ニッコリ表情だけでオイデオイデをしている。
「な、なんだよ、アキバのコスプレみたく?」

「我が真名は、聖天使ガブリエル。ただいまより、あ……そ、そなたを我が眷属となす」

 そう言うと、すみれは背伸びをして俺の顔を両手で挟んだ。え? ええ?

 プチュ!

 俺の唇に自分の唇を重ねてきた。俺は、ただただ呆気にとられる。

 投票を終えた大人たちや出口調査のオニイチャンたちも、場違いな光景にポカンとしている。

 すぴかは、天使のような軽やかさでスピンすると、門扉のレールに躓き、見事な俯せで倒れてしまった!
「ウギャ!」
 スカートが捲れ上がって、可愛い縞パンを穿いた小ぶりのお尻が丸出しになった。
「ウグググググ……」
 唸りながら、もう一度スピンするところからやり直し、校門を出て行った。

 梅雨は明けそうだが、なんだか訳わからなくなってきた投票日なのだった。


 

♡登場人物♡

 新垣綾香      坂の上高校一年生 この春から兄の亮介と二人暮らし

 新垣亮介      坂の上高校二年生 この春から妹の綾香と二人暮らし

 夢里すぴか     坂の上高校一年生 綾香の友だち トマトジュースまみれで呼吸停止

 桜井 薫      坂の上高校の生活指導部長 ムクツケキおっさん

 唐沢悦子      エッチャン先生 亮介の担任 なにかと的外れで口やかましいセンセ 

 高階真治      亮介の親友

 北村一子      亮介の幼なじみ 

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ここは世田谷豪徳寺・33《事務所を通してください》

2020-03-07 05:45:03 | 小説3

ここは世田谷豪徳寺・33
《事務所を通してください》   



 

「事務所を通してください」

 もう三度目。
 チュウクンに言われたように答えた。
 素人考えでスマホのアドレスは変えようと思っていたが、変えてもすぐに分かってしまうと言われた。

 学校や友だちの間でもプロモに出たことは話題にしなかった。まくさと恵里奈は黙っていてくれた。
 鈴奈(りんな)も事務所から、あたしのことは言ってはいけないと言われているようで、学校で顔を合わせても完全にシカトしてくれている。
 しかし、元々が渋谷での騒ぎにあたしがオッサンを応援したことが始まりなので、あの騒ぎをスマホなんかで写した人が大勢いる。中には動画サイトに投稿した人もいる。その中にハイテンションになっているあたしが写りこんでいるものもあり、年格好から女子高生であることは明白。で、渋谷の近隣の学校を当たれば帝都は直ぐに候補に挙がってくる。オタクが、その気で調べれば、そのネットワークで一週間もあれば正体がバレる。チュウクンの見通しは当たっていたが、一週間では無く一日だった。
 最初スマホにかかってきたものは、教えられたとおり「事務所を通して……」で撃退し、着信拒否にした。

 ブログなんかはしていなかったので安心していたが、佐倉さくらで検索すると、五件も出ていた。ポータルサイトに通報すると、直ぐに削除されたが、一時間もするとまた出てくる。それもポータルサイトの規定にかからないよう、個人情報は削ってあるが、以前の情報を持っている人が見れば、どうしても分かってしまう。

「仕方がない、一つ二つ仕事として受けて、露出しよう」

 吾妻プロディユーサーは、ため息混じりに答えた。事務所にもかなりの問い合わせがある様子だった。

「いきなりだったね、さくらちゃん」
 タムリが、鈴奈たち『おもタン(おもいろタンポポ)』に聞いたあと、スタジオに招かれ、オーディエンスが「オオー」と上げた声を鎮めるように言った。

「便利だよね、サクラって言っとけば苗字と名前の両方言ったことになるもんね」
「ええ、小学校のときなんか、サクラ×2って書いてました」
「でも、すごいよね。先週の木曜までは、ただの高校生だったのにね。まあ、問題のプロモ見てみようか」
 おもいろシャウトのプロモの、あたしの部分だけ抜かれて静止画になって映った。
「それにしても、すごいシャウトっぷりだね」
「ええ、死ぬかと思いました」
「さくらちゃんは、普段はシャイな方なの?」
「はい、今も緊張してます」
「なんか、ネットの方じゃすごいことになってるらしいね。いっそ、このままデビューしちゃえば」
「とんでもないです!」

 と、真顔で驚いた瞬間カメラがアップになり、スタジオのオーディエンスからもドヨメキが起こった。

「こんな風に驚ける子いないよ」
「そんな、そんな!」
 で、またドヨメキ。
「ん……なんかメモ来たよ。次の仕事が待ってるから局の玄関へ……だって」
「こ、困ります。事務所を通してください」
「って、これ事務所からなんだけど」

 タムリの目がグラサンの下で笑った……。

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