この刃も高幡不動で手に入れたはずだ。 台に入って居たからこんなに錆びたんだろう。 銘は金セ と上部に有り、下の方には 金竜 と刻印が有った。 表面を見るとマ と鏨で切ってある。 それにしてもずいぶんと錆びてぼろぼろだったが、 何とか此処まで 錆を取った。 それでも裏は錆に食われてしまい裏が上手く出せない。 暇が出来たら 小鉋の反台鉋でも作り この刃を活用しようと取って有るが、面倒でなかなかやる気にならない。
この鉋刃も高幡不動骨董市で前述の物と一緒に入手した。 銘は本家 正勝とある。 刃の頭を叩かれて、ずいぶん鉄がめくれている。 地金が柔らかいと言う事だろう。 研いで見ると 案の定 とても柔らかくて 研ぎ易い地金だった。 しかし刃の角度が極端に鋭角で これでは 長切れしないだろう。 角度を直そうかと思ったが 刃が短くなってしまうし、当面使う予定も無いので、そのままの角度で そっと研いで置いた。 何処から流れて来た物か知らないが、古く駄目になった台から 刃だけ抜き取り 纏めて置いた物だろう。 台が作れる人は安く刃を買って 台に入れて楽しめばよい。
この鉋刃は高幡不動骨董市で確か三丁纏めて買った内の一丁だ。 和装着物やその生地を扱う業者の小物の中にこれが有った。 刃を見ると 別撰 景則 皇国 と刻印がある。 戦時中に作られた物かも知れない。 知り合いの元大工に聞くと当時の物は どうしようも無く酷い物も沢山有った。 刃が欠けて使い物にならん物が有り、それに比べて最近の物ははずれが余り無いと言っていた。 そんな物かと思ったが、 研いで見るとそうでも無さそうだ。 少し地金が硬い気もするが割りと滑らかに砥石にかかった。 台が無く使って確認していないが、使えると思う。