大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0548 寛寿の鉋刃

2019-03-10 21:48:55 | Weblog
この鉋は 近所の方から戴いた物だ。 その顛末は既に紹介した。 幅広の鉋だし扱い難いし、重いので刃を研ぎ直して 暫くは引出に保管していた。 この鍛冶屋さんの鉋は、一般に製造番号が打たれて居ると書いて有るが、この鉋にはその番号が打たれて無い。 はたしてこれは本物かと疑う事も有る。  そこで色々ネットで調べて見ると 似た鉋刃を持っている人の記事が見付かった。 番号の無い物は 特別に作ったと言う推定も有るが、私の所にもこの鉋が流れて来ると言う事は、結構な数が流通していたのだろうと推定している。 番号の無い鉋刃を売り物として作った物と思う。 それは幅広の普段余り作らない鉋刃ではなかろうか。少し一般に有ると思われる鉋刃との違いを探して見よう。

右上に登録とあるが、これは短冊の中に打たれている様だ。 この短冊が無く地に打たれて物も多い。 右下に梅マーク、その下に一が有るのかも知れない。 真中に 三代目千代ずる(鶴では無い様だ) 寛寿 左下端に 上 そして 真中に う一 と有る様に思われる。 普通左下に有る 鉋組合のマークは無い様だ。 甲面に製造番号は無い。この上は何を意味するのだろうか。

刃幅は77ミリ有り幅広だ。  似た鉋刃の写真は他にも見掛けた。 まあ偽物では無いだろうが、これを誰が作った物か私には良く判らない。 多分落合宇一さん本人が作った物では無いだろうと推定している。 現状ではまだこの鉋の実力を出し切って無いと思う。 残念! 
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0548 寛寿鉋の削り

2019-03-10 10:10:33 | Weblog
この所 道具関連は削りの紹介ばかりだ。 3月になり 少し気候も良くなってさて、骨董市に行こうかと思ったら、どうやら風邪を引いてしまった。 最初は花粉症だろうと思ったのだが どうも風邪の様だ。 喉が痛くて鼻水も止まらない。 そこで外出は控えて家でおとなしくしている。 その間に出来る事は 暇つぶしを兼ねた鉋削りと言う訳だ。

今回もこの鉋を出して来て研ぎ直した。 見ると刃先裏の一部に錆が出ている。 それを再度裏押しして、錆取りした。 刃幅が広くてどうも上手く研げない。 砥石の平面精度も良く無いと思われる。 余り上手く削れない。 こうして写真に撮ると 上手く削れる物と削れない物は 良く判る。 この鉋もそれ程上手くは削れない。 まだ研ぎが不十分なのだろう。 取敢えず削りの状況を載せて置こう。 これでは この鉋をくれた人に申し訳ないな。どの鉋も同じ砥石で同じ様に研いで、同じ材料を削っているが 確かに良く削れる物とそうで無い物と差が有る。 その理由は何か。 余り良く判らない。 
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