図書館で借りてコピーを取って置いた。 とても参考になる本だった。材料の見方 使い方から道具の使い方 製品の作り方まで体系的に良く書いてある。 例えば鉋刃の研ぎ方を見ると、右手親指と人差し指を刃の側面に掛けて刃をわし掴みにする。刃を正しい角度で、砥石と接し、砥石の端まで押し進めて戻す。(砥石全面を使う)同じ角度の往復運動が出来る様になったら、始めて左手を添え研ぐ。 刃から手に伝わる感触と音で研ぎの様子を感じ取り調整する。 成るほど理屈に適う言い回しで有るが、頭で理解できても 技能が付いて行かない。 だが研ぎに関してはこれ以上の説明は 恐らく不可能だろう。 聞いて憶える物では無くて、 体験して憶える物だ。 自転車に乗れるようになるのと同じか。
この本を見て 継手や仕口を考えると言うほどの技術も無いが、参考に購入してみた。 昔手道具だけで こんな仕口を作っていたのは たいした技術だ。 機械が出来て 正確で早く出来る様に成ったろうが、技術はむしろ衰退したかも知れない。 (理工学社 刊)
この本は 30年か もっと昔になる。 仕事で米国ボストンに行った時に、 ブック スミスと言うバックベイに有る本屋で 偶然見付けて購入した。 当時から家具には興味が有った。 しかし載っている挿絵はどれも古めかしい家具に思えて 余り作って見ようとは思わなかった。 あるときダニエル家具の展示会で スティックレー社の家具 現物を見ると なかなか重厚な良い物だと思った。 それはこの本の挿絵にも有るミッション家具だ。 しかし本には 製作図面も載っているが、材料はもっと太く 厚く よりどっしり重厚な作りで 現代の物は少しスリムになったかも知れない。
著者の早川さんは 木工家だが文章は上手く面白い。 中には道具の話も出て来る。 嶋のおじいから買ったという、来一郎の鉋の話が載っており どんな物かと思ったが、今では来一郎銘の鉋は3丁も持っている。 相当数売れた鉋だったかも知れない。 それに結構切れる鉋だった。 諏訪の与八の鋸の話も載っており、実物も見た。 読んで見ると面白い本だと思う。 出版は新潮社だった。
この人は 前場工務店の経営者で大工をしていた人だ。 道具類も相当数集めて 自前の道具展示舘を持っている。 私も数年前 本厚木に有る道具館に行き、 展示品を見せてもらい、その時にこの本を購入した。 出来れば私もいずれ、ミニ道具館が作れれば良いなと思ったが、無理だろう。 単に道具が沢山有りますでは展示にならないし、道具を良く理解して ストーリー性の有る展示が出来ないと 人は来ないと思う。 歴史に残る名工の道具が有る訳では無いし、単に使い古した中古道具が有りますでは、面白くも何とも無い。この辺りが 何にしても収集の難しさだ。
この本は以前 DIYショーでアンケートを書いてもらった物だと記憶しているが、定かではない。 三条鍛冶組合の道具カタログの様な物だ。 骨董市で珍しい道具を手に入れるとこの本で 名称を確認した。 殆どの道具の名称と写真が載っている。 便利な本だ。
これも 今は無き秋岡芳夫氏の本だ。 道具の仕立て方が丁寧に解説されている。 この本を読み、玄能の柄付け、鉋の研ぎを練習した。 しかし道具の仕立ては人により 相当違いが有り、それを承知の上で自分なりに 納得出来る方法を選択する事になる。 聞いた事を試してみて納得すればそれで良し。 納得行かなければ、新たな仕立て方を探せばよい。
この本は 新建築社発刊の物だ。 カラー写真が多くてずいぶん高い本だった。
多分神戸に有る竹中道具館収蔵の道具類の中で 名品を写真集にした物だと思う。 主に大工道具類が掲載されている。 今は余り見る事の出来ない道具類も掲載されており 参考になる。 この本で知って 集めた道具類も多い。 そして竹中道具館にも何度か行った。道具類を集める資料館の中でも、 特に著名な一級の道具類が揃っている。 興味有る方は是非一度は見学すると良い。
多分神戸に有る竹中道具館収蔵の道具類の中で 名品を写真集にした物だと思う。 主に大工道具類が掲載されている。 今は余り見る事の出来ない道具類も掲載されており 参考になる。 この本で知って 集めた道具類も多い。 そして竹中道具館にも何度か行った。道具類を集める資料館の中でも、 特に著名な一級の道具類が揃っている。 興味有る方は是非一度は見学すると良い。
この本の文章を担当した村松貞次郎氏が亡くなり、 それを記念して発行した物と思う。既発行の道具曼陀羅に掲載されなかった物を 集めて本にした物らしい。 資料としての写真は残っていても、解説を書いた村松氏は既に無く、新道具曼陀羅の続編が出ることは無いだろうと思う。
暫くは道具に関連した手持ちの本の紹介をしようと思う。 色々な道具を集めるきっかけとなった本に関する物だ。 この道具曼陀羅は毎日グラフと言う雑誌に掲載された道具の紹介記事を集めて本にしたものだ。 私も以前 床屋で毎日グラフに掲載の記事を読んだ事がある。 解説は大学の先生だった村松貞次郎氏が行っている。 この文章が中々良い。 こう言う文章が書けるとはすごいと思う。 掲載の道具類も名品だろうが 我々凡人には今一判り難い。 3巻まで発刊されたが その内2巻を持っている。 現在は廃刊となっているだろうから 手に入れるのは難しい。 図書館で見るしか無いのは残念だ。 この本で道具の見所 面白さ 知識を手にいれた事は間違いない。 そして自分でも少しだが集める様になった。 しかし名人といわれる鍛冶屋は既に無く その道具はどこかに収蔵されてしまったか、総て使い尽くしてしまったかも知れない。 新品は無くても、残骸は探せば見つかる可能性は有るだろうか。