媚薬と石化の着衣を結ぶもの・・・恋情である。
古布を手に取り時代(古)を偲ぶことがある。懐かしい時を経た連鎖の慟哭にも似た心の揺らぎ…。
この作品の意図は時代の隔絶である。石化の着衣は無機物質であり、背景の朱赤は《血/有機》かもしれない。連綿と続く血の連鎖、地球は幾たびもその風景を変えるかもしれない、それでも・・・切断された時代の継続に、人類に酷似した血を持つ未来人の出現を仮定する。
有機、生命活動を促すものの存在は、必ずや残存の奇跡に救われ新しい世界を切り拓くに違いない。
着衣に酷似した石(鉱物)があるとも思えないが、遥か昔、地球と呼ばれていたころを偲ぶ接点としての石化の着衣。
マグリットの夢想である。未来における現時点への回想を描いたものである。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
「うん、なかなかいゝね。」象は二あし歩いてみて、さもうれしさうにさう云つた。次の日、ブリキの大きな時計と、やくざな紙の靴とはやぶけ、象は鎖と分銅だけで、大よろこびであるいて居つた。
☆章(文章)は二つを普く運(めぐらせている)。
字で啓(人の目を開いて理解させ)、詞(言葉)を化(形、性質をけて別のものになる)で照(あまねく光が当たる=平等)を査(明らかにする)文である。
道(神仏の教え)が他意の拠(よりどころ)である。
「残念ながら、そうおっしゃっていただいたからといって、眠れるものじゃありません。話しをしているあいだにそういうチャンスが訪れるかもしれないということなんです。
☆残念ながら、あちら(冥府)へ誘われても、死ねるものではありません。ただ話しているうちに、そういう機会ができるかもしれないのです。