巨大な椅子…地位・権力・勢力・威力…世界を席巻するかの大いなる存在であるが、今は石化し果てているという景である。
しかし、全体を包む澄んだブルーは清明な空気感を醸し出している。無というよりは静寂であり、新しい活性の予感である。
この形骸化した石化の椅子の上に小さな赤い椅子が乗っている。赤は生命活動《血》の色であれば、昔を凌駕する新しい時代の到来を示唆してるのではないか。
遥か想像を超える未来の時空である。
長く続くと思われてる今の社会もいつか時の流れの中に埋もれ、組織も解体される日が来るに違いない。あらゆるものが燃焼尽され風景は無機的な様相を帯びていくという質の変換である。
しかし、大いなる循環があるのではないだろうか。
石化の巨大な椅子の上の小さな(人間的)赤い椅子、世界を新しい誕生に導く光があるのではないだろうか。
(現代人の歴史が『世紀の伝説』となる日がくる)マグリットのつぶやきが聞こえる。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
「済まないが税金がまたあがる。今日は少うし森から、たきぎ御を運んでくれ」オツベルは房のついた赤い帽子をかぶり、両手をかくしにつつ込んで、次の日象にさう言つた。
☆砕(くだけ)脆(もろい)襟(心の中)の魂に、化(教え導く)照(あまねく光が当たる=平等)を運(めぐらせている)。
謀(図りごと)の釈(意味を明らかにする)某(なにがし)の詞(言葉)は、霊(死者の魂)を守る拠(よりどころ)である。
字で化(教え導くこと)は照(あまねく光が当たる=平等)が源(みなもと)である。
ところで、あなたの測量のお仕事のほうは、どんな具合ですかね」
「わたしは、そんな仕事はしていません。測量師としての仕事はあたえられていないのです」と、Kは言った。
☆土地がないことに気づいたひとたちの事情はどうですか。「わたしはこのように現場不在の人たちのための小舟をつくっています。測量師としての仕事などしていません。