続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)火葬夫に。

2020-12-23 11:02:00 | 飯島晴子

   火葬夫に脱帽されて秋の骨

 秋の骨・・・『泉の底に一本の匙夏了る』の夏、父への激しい決別を考えると距離があり冷めている。けれど脱帽されたとき、これは厳粛な儀式であり、お骨には尊厳があると・・・。

 火葬夫にはカ・ソウ・フと読んで、和、葬、父。
 脱帽はダツ・ボウと読んで、奪、貌。
 秋の骨はシュウ・コツと読んで、終、骨。
☆和(争いを治めた)葬(葬儀)、父を奪った貌(顔形)も終いには骨になってしまった。

 火葬夫はカ・ソウ・フと読んで、果、総、二。
 脱帽はダツ・ボウと読んで、脱、謀。
 秋の骨はシュウ・コツと読んで、執、骨。
☆果(物事の進んだ後に生じるもの)の二つは普く脱(ある状態から抜け出し自由になる)。
 謀(図りごと)の執(こだわり)は骨(何事をも貫き通そうとする意志)である。


R.M『心臓への一撃』

2020-12-23 10:34:41 | 美術ノート

   『心臓への一撃』

 荒地(岩)に唐突に一本の薔薇の木があり、薔薇の花、そして短剣が枝から突き出している。背景は海、水平線があり、空は曇天である。
 光の当たり方が全体微妙に違和感があり、木の影ははっきりしているのに枝葉は並べて暗緑色である。薔薇は左、短剣は右、全体の影は左に落ちている。
 全体のバランスからすると、薔薇は巨大であり、短剣も大きすぎるように感じる。薔薇と短剣だけを並べると釣り合いが取れているが、枝から突き出た短剣にしては大きく重すぎる。しかし、なぜか納得してしまう薔薇と短剣の関係である。

『心臓への一撃』、鋭く尖った短剣があるので一撃という言葉を受け入れてしまうが、因果関係は皆無である。薔薇の花咲く薔薇の木が短剣を持って攻撃に至るというのだろうか。

 言葉と物・・・この関係が引き起こすイメージが、周りの空気感まで巻き込んで、メッセージを発する。何も起きていない、ただ不条理な関係がタイトル(言葉)を誘引するのである。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3562。

2020-12-23 10:28:24 | カフカ覚書

.ほとんどあなたも、フリーダの三人目の助手であるかのようでした。そこで、フリーダは、ついに自分の観察にもとづいて大きな手を打つ決心をしたのです。


☆ほとんどあなたもフリーダの三人目の助手であるかのようでした。そこでフリーダは、とうとう自身への観察を理由にして大きな決断をしたのです。つまり、転じて戻ることにしたのです。