続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『まなづるとダァリヤ』16。

2014-12-28 06:16:51 | 宮沢賢治
 その黄金いろのまひるについで、藍晶石のさはやかな夜が参りました。

 黄金はコウ・キンと読んで、光、金。
 藍晶石はラン・ショウ・セキと読んで、覧、章、析。
 夜はヤと読んで、也。
 参りましたはサンと読んで、算。 

 
☆光は金(尊い)。
 覧(見渡す)章(文章)を析(分けることで事柄を明らかにする)也。
 算(見当を付けること)である。

『城』1834。

2014-12-28 06:03:12 | カフカ覚書
ところで、母は、からだが弱くて疲れているものですから、要らぬことで興奮させてはいけないことになっています。そこで、測量師さんには会わなかった、とだけ答えておきました。そしてそれ以上はなにも言いませんでした。


☆ところで、母は、恥ずかしさのため疲れていたものですから、要らぬことで興奮させてはならないのです。来世では土地をなくしたことに気づかなかった人に会えないというのは単に伝説に過ぎませんが、それ以上は何も言いませんでした。

山坂。

2014-12-26 06:48:24 | 日常
 山坂、アップダウン、登れば下りが待っている。
 理の当然。

 たとえ小さな山でも登りつめて眼下を見下ろせばそれは気持ちがいい景色で、達成感を味わうことが出来る。後は下るだけ、もうスキップ気分でルンルンと駆け下りたのは昔のこと。
 下りが登りに増してきつく辛い。加速がかかりそうになるのを懸命に食い止めるだけでもエネルギーが要る。加速と言っても、単に重い体重が前のめりになるという現象が生じるに過ぎない。かといって、足を先に前に出し、体重を後方に留める姿勢も著しく速度を欠く。つまり鈍くなり蟹さん歩き状態と化す。どちらにしても、とにかく降りる。途中で止まるという選択はない!

 こんな風にしてほうほうの態で帰路に着く山坂越えの歩こう会。(もうこれっきり)淋しい呟きが聞える。


 そして、ふと気づく。山は人生なのだと。
 自分では登っているつもりの山坂に、急降下の転落を勘違いしているのではないかという疑惑がわく。
「もしかしておかしいな、と自分で気づいた時には、すでに相当おかしいのです」と言った教師がいた。今さらながらにその言葉を噛み締めている。(相当おかしい自分は、見えない)

 混濁・・・自分が見えない。

 相当にくたびれた自分・・・闘う余地はあるのか、自問自答する。
 老いの晩秋、迎える春はあるだろうか。

 有ると信じて、続く道を行く!

『まなづるとダァリヤ』15。

2014-12-26 06:32:44 | 宮沢賢治
「あら、さう。だってやっぱりつまらないわ。あたしあたしの光でそらを赤くしようと思ってゐるのよ。お日さまが、いつもより金粉をいくらかよけいに撒いていらっしゃるのよ。」
 黄色な花は、どちらもだまって口をつぐみました。


☆講(はなし)の釈(意味を解き明かす)のは詞(ことば)である。
 実(まこと)の金(尊いこと)を噴(ふく)のは太陽であるという私記、化(教え導く)の講(はなし)である。

『城』1833。

2014-12-26 06:20:45 | カフカ覚書
ぼくは、ラーゼマンの子供たちと遊ぶために、しょっちゅう出かけていきます。それで、あるとき母は、ラーゼマンのところでもしや測量師さんに再会しはしなかったかと、ぼくにたずねたのです。


☆それで、あるとき母はひょっとして来世で先祖の汚点(記号)である測量師さん(土地の無いことに気付いた人)に再会しはしなかったかと、たずねたのです。

もっと、もっと。

2014-12-25 06:39:38 | 日常
 もっと、もっと上を目指したい。今の自分じゃダメだ、自分を燃焼し切ってあの世の階段を迷わず元気よく昇って逝きたい。

 妄想と現実には大きな差異がある。今日やらなければならないことに追われているから自身の夢に近づけない。やらなければならないことを切羽詰ってギリギリの所でやっと何とか・・・やっているので、理想とするような生活プランからはほど遠くゆるいだらしない時間割で生活している。

 思えばずっと昔から甘い考えで自分に妥協してきたような気がする。《絶対に》という厳しさの欠如、不完全(未完成)との馴れ合いを平気で受け入れる感性の鈍さ、これは耐えるというのとはまるで違う。単にアホ面かいているとしか言い様のない体たらくである。
「アッハハ・・・ハハ」自分を嗤う。
 やらないよりマシというのは自分への言い訳に過ぎない。(分かっている)

 よーく分かっている。

《才能が無いんだよ》開き直ってしまえば、それでお終い。 だから・・・だからね、言い訳をしながら這い蹲って生きている。

「ダメだねぇ」「ダメなんだよ」「でもね・・」
「でも?」「でも・・・」

 67才のお婆さん、道行くお婆さんがこんな独り言を言っていたら「いいじゃありませんか」と慰めて下さいな。

『まなづるとダァリヤ』14。

2014-12-25 06:28:48 | 宮沢賢治
「まあ、あなたの美しくなったこと。あなたのまはりは桃色の後光よ。」
「ほんとうよ。あなたのまはりは虹から赤い光だけ集めてきたやうよ。」


☆弥(すみずみまで)等(平等)の私記である。
 語(言葉)で考える講(はなし)の釈(意味を解き明かす)。
 講(はなし)を修(ととのえる)記(書きもの)である。

『城』1832。

2014-12-25 05:49:00 | カフカ覚書
父も心配ごとがあると、母に助けを求めるんです。それに、母は、まえに一度あなたのことをたずねたことがあるんです。母自身は、めったに外出しません。あのときラーゼマンの家にいたのは、まったく例外なんです。


☆父も心配ごとがあると母に助けを乞うのです。母は先祖の汚点について訊ねたことがあります。彼女自身はほとんど家(天宮)を出ることはありません。あのときラーゼマン(熱心/信奉の人)の家にいたのは、異例のことだったんです。

新しい友人。

2014-12-24 06:56:12 | 日常
 不調である。虫に刺されれば腫れあがる。ちょっと変だなと思っているうちに事態はどんどん悪化傾向。

 要するに、身体の衰え・・・あがなう術が見つからないという弱気のスパイラルに陥っている。
 一向に良くならない膝の痛み・・・(もう無理は出来ないのだろうか)

 今までなら、何かあっても必ず回復するのだ、治るのだと信じていた呑気なわたし。最近は・・・(もうダメかもしれない)と自分を嘆く自分がいる。
《そんなことはない!》ゆっくりでも必ず元通りになって元気になれる(はず)。
 
 ああ、これが老化というものなのか・・・逆らってはいけない。(そうあるべきなのかもしれない)老化がわたし自身の核になりつつあるならば、喜んでお迎えしよう。わたしは老化の従順な僕になろう。


 新しい友人、無二の親友・・・これからの人生、あなたと二人三脚の人生が始まる。老いた身体を恥ずかしがらないで胸を張り、手を携えて歩いていきましょう。

「よろしくね」

『まなづるとダァリヤ』13。

2014-12-24 06:39:33 | 宮沢賢治
 山山にパラフヰンの雲が白く澱み、夜が明けました。黄色なダァリヤはびっくりして、叫びました。

 山山はサン・サンと読んで、燦、Sun(太陽)。
 雲はウンと読んで薀、
 白くはハクと読んで、吐く。
 澱みはデンと読んで、伝。
 明けましたはミョウと読んで、妙。
 黄色はオウ・シキと読んで、奥、死期。
 叫びましたはキョウと読んで、教。 


☆燦(きらきら光る)太陽の薀(奥義)を吐き、伝える也。
 妙(はかりしれない)奥(おくぶかい)死期の教(神仏のおしえ)。