南鳥羽・石鏡から伊勢湾を望む No 324

Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、１１月１日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3　　C0071 1905E　
株式会社 かんぽうサービス　℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14　肥後橋官報ビル６Ｆ（〒550-0002）



三重県石鏡にある魚友旅館へ出かけた。
石鏡と書いてイジカと読む。
近鉄鳥羽駅から車で１５分、志摩半島の東端、
伊勢湾に面した丘の上にある。

眼下に石鏡漁港が見える。
沢山の漁船が港を出入りしていた。
この宿は魚のうまいことを売りにしている。

宿の主は海女の船頭さん。
主の話では、現在、石鏡では
海女は６０人ほどいるが一番年下で
５０歳代で後継者ゼロだそうだ。
アワビ採りでは深いところでは
海女は１５メールはもぐるそうだ。

冬場、石鏡の海女はなまこ採りに忙しい。
なまこは岩の間に隠れており冬場気温が
下がると砂場に顔出す。

温暖化の影響か今年は海水の温度が高く
なまこがあまり顔を見せないそうだ。

仕事がきつい割りに実入りが悪いのかと
宿の主に聞いたら、海女の仕事は水揚げさえあれば
結構収入になるそうだ。

しかし最近の若者は楽な仕事を求めて
都会へ出る。
石鏡から海女はいずれ
いなくなるだろうと話していた。
寂しい話である。（了）

NYダウ上昇、サンタクロース相場は本物か？ No 323

学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表

　１２月２２日、NYダウが、５６ドル値上りして、
１１，０００ドル突破かと気の早い向きは
サンタクロース相場だとはしゃいでいる。

　NYダウは、昨日の上昇で、１０月末から一気に１０％値上がりして
３年半ぶりの高値をさらに更新し、２００５年にはさらに６，７％は
少なくとも値上りすると控えめに予測するアナリストも出てきた。

　米国の経済データはどうかというと、なにもかもが順調ではない。
ブッシュ大統領は財政赤字改善に大ナタを振るうと辛口だ。
年明け発表される米年頭教書が参考になるだろう。

　しかし足もとのデータではインフレ懸念も消えていない。
税引き後の米企業業績も、予測の２%減から４．２%減と先日
大幅に修正された。予測以上の速いスピードで米国の企業業績が
悪化していると警戒するアナリストも結構多い。

　原油相場が、同じ１２月２２日、１１月の原油とガソリン在庫が、
寒波襲来にもかかわらず増えたことを嫌気して、NY原油先物
WTI相場は、バレル１．５２ドル下げ、４４ドル台で取引された。

　原油相場の値下がりは個人消費を支援するからNY株式市場に
とっては好材料である。痛み止め薬剤の副作用事件で嫌気
売りされたファイザー社株が値を戻したことも買い安心感を
誘ったとアナリストは説明した。

　米国のGDP（国内総生産）が、今年第2四半期3.3%増、
第３四半期に３．９%増の予測が４．０%増に上方修正した
とアナリストは買い材料を並べている。

　相場の常である。悪材料には目をつむり、好材料のみに
焦点を合わせて、NYダウ１１,０００ドルへ向けて滑走路を
地ならししている気配がプンプン伝わってくる。

　一方日本株はどうか。いまもって１万１，０００円台を
うろうろしている。これ幸いとNYダウが上げてきたので、
株式関係者は、日本株の割安感を材料に買い安心感を
創り出そうとしていることが言動からひしひし伝わってくる。

　『魚心あれば水心』という言葉がある。
「相手の好意に素直にこたえるのが人情」という意味である。

　同じような意味で使われる英国のことわざが有る。
”Nab　me、I’ｌｌ　nab　thee.”（ナブ・ミー、アイル・ナブ・ジー）である。
『　そっと噛んでくれ、そしたら僕も君をそっと噛むことにしよう。』と
いう意味である。

　不透明な時代である。甘言に乗せられて、そっと噛んだら、がぶりと
相手に噛まれるリスクも十分あるだろう。
　
　NY株式市場のサンタクロース相場（Santa　Claus　Rally)は本物か？
事実が早晩、結果を出してくれるだろう。

　決めるのはあなた。ご自身のリスクである。（了）