2008年も残り数日となった。今年の経済問題を振りかえってみて何か一つ挙げろといわれれば、9月15日のリーマンブラザーズ破綻であろう。リーマン破綻を契機にNY株式、商品市場がなだれを打って暴落した。
「学校で教えてくれない経済学」と「スケッチ&コメント」を十数年来お世話になっている鍼灸の先生のHPに2004年10月から投稿を始めて、昨日時点で『経済学』が878回、『スケッチ』が599回になる。自分ながらよく続けられた思う次第である。
昨日、愛読者の一人のSさんから電話があり、さる大学で『学校で教えてくれない経済学』を学生に読ませている大学の先生がおられることをはじめて知った。複数の知人、友人に転送している。それをまた「転送」している方もあり『転送読者』も増えているようだ。
ご主人に送っているつもりだったが、「うちの家内が楽しみにしており、続けて送って欲しい」と先日、念押しが入ったひともおられる。ただ、全く返事のない方もおられる。毎日のように送られて来るので『迷惑メール』のポストに入れておられる方も当然いるだろう。
先日、博多へ講演に行く機会があり、立ち話だったが、証券会社の方から、「今年はプロが間違えました。個人の方は証券会社のカウンターへ現金持参で株を買って帰るひとが増えています」ということだった。その方は『転送読者』のお一人であることが後で分かった。
26日はNYはじめ欧米がクリスマス休暇で株式市場も取引がない。東京株式市場の様子をテレビで見ていると薄商いながら、小じっかりした動きをしていた。来年前半は不景気の株高という場面ありと見て資金に余裕のある個人がこれという銘柄を拾っているのだろう。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」で英国BBCがカンタベリー大僧正が「キリストの救いは物質的なものではない。ひとは自分のことばかり考えてはいけない」とミサの中で、不況真っ只中でもあり、金融システム崩壊を厳しい言葉で非難していたと紹介していた。
米国の景気は、オバマ新大統領の大規模経済対策への期待感が先行している。楽観できない。それでも米国は英国よりはまだましなようだ。英国の住宅バブル崩壊は深刻で、英国の住宅価格はまだ10%以上下落する。英国中央銀行はゼロ金利に向けて動きそうだ。
来年は為替市場に目配りがより必要な年になりそうだ。特に英ポンドの投売り、ユーロ相場一段安も視野に入れておいた方が精神衛生上いいかもしれない。米FRBが青天井でドル札を印刷している。1ドル=50円、60円を予測する向きもあるから油断ならない。
原油、為替、金利を3点セットで一貫してトレースしている。金利では、日本の専売特許の「ゼロ金利」に米国が先日仲間入りした。次は英国だろう。EUも景気が一段と悪化すれば、ECB(欧州中央銀行)トレシ総裁も追加利下げを迫られる可能性が高い。
最後に控えしは原油である。一昨日NY市場でWTI先物相場がバレル35ドルをつけた。30ドル割れはさすが無いと思われる。いいところまで来たのではないか。記録的な安値であることは間違いなく国民に還元するべきだろう。ただ、資源は有限だから安心できない。
26日朝刊に東京電力が来年5月から標準家庭で1000円料金引き下げもと出ていた。発電電力量の構成は原子力30%、液化天然ガス26%、石炭25% ,水力9%,石油他9%である。資源安と円高の恩恵を受ける典型的ケースである。せめてものお年玉にして欲しい。(了)
「学校で教えてくれない経済学」と「スケッチ&コメント」を十数年来お世話になっている鍼灸の先生のHPに2004年10月から投稿を始めて、昨日時点で『経済学』が878回、『スケッチ』が599回になる。自分ながらよく続けられた思う次第である。
昨日、愛読者の一人のSさんから電話があり、さる大学で『学校で教えてくれない経済学』を学生に読ませている大学の先生がおられることをはじめて知った。複数の知人、友人に転送している。それをまた「転送」している方もあり『転送読者』も増えているようだ。
ご主人に送っているつもりだったが、「うちの家内が楽しみにしており、続けて送って欲しい」と先日、念押しが入ったひともおられる。ただ、全く返事のない方もおられる。毎日のように送られて来るので『迷惑メール』のポストに入れておられる方も当然いるだろう。
先日、博多へ講演に行く機会があり、立ち話だったが、証券会社の方から、「今年はプロが間違えました。個人の方は証券会社のカウンターへ現金持参で株を買って帰るひとが増えています」ということだった。その方は『転送読者』のお一人であることが後で分かった。
26日はNYはじめ欧米がクリスマス休暇で株式市場も取引がない。東京株式市場の様子をテレビで見ていると薄商いながら、小じっかりした動きをしていた。来年前半は不景気の株高という場面ありと見て資金に余裕のある個人がこれという銘柄を拾っているのだろう。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」で英国BBCがカンタベリー大僧正が「キリストの救いは物質的なものではない。ひとは自分のことばかり考えてはいけない」とミサの中で、不況真っ只中でもあり、金融システム崩壊を厳しい言葉で非難していたと紹介していた。
米国の景気は、オバマ新大統領の大規模経済対策への期待感が先行している。楽観できない。それでも米国は英国よりはまだましなようだ。英国の住宅バブル崩壊は深刻で、英国の住宅価格はまだ10%以上下落する。英国中央銀行はゼロ金利に向けて動きそうだ。
来年は為替市場に目配りがより必要な年になりそうだ。特に英ポンドの投売り、ユーロ相場一段安も視野に入れておいた方が精神衛生上いいかもしれない。米FRBが青天井でドル札を印刷している。1ドル=50円、60円を予測する向きもあるから油断ならない。
原油、為替、金利を3点セットで一貫してトレースしている。金利では、日本の専売特許の「ゼロ金利」に米国が先日仲間入りした。次は英国だろう。EUも景気が一段と悪化すれば、ECB(欧州中央銀行)トレシ総裁も追加利下げを迫られる可能性が高い。
最後に控えしは原油である。一昨日NY市場でWTI先物相場がバレル35ドルをつけた。30ドル割れはさすが無いと思われる。いいところまで来たのではないか。記録的な安値であることは間違いなく国民に還元するべきだろう。ただ、資源は有限だから安心できない。
26日朝刊に東京電力が来年5月から標準家庭で1000円料金引き下げもと出ていた。発電電力量の構成は原子力30%、液化天然ガス26%、石炭25% ,水力9%,石油他9%である。資源安と円高の恩恵を受ける典型的ケースである。せめてものお年玉にして欲しい。(了)