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ルーブル下げ止まらずプーチン窮地、自国通貨上昇を悲しむ日本は珍種(学校で教えてくれない経済学)

2008-12-28 00:17:48 | 経済学
 ロシア通貨ルーブルが下げ止まらず3年ぶりの安値をつけて対ユーロで最安値を更新したと今朝のWSJ紙に出ていた。米ドル55%ユーロ45%で構成されるバスケット基準に対して34.3で取引されたが、対ドルで8月以降20%の値下がりとなる。
 WSJ紙によれば、エコノミストはルーブルはなお15~20%割高と見ている。なぜルーブルが下げ止まらないのか。ロシア財政の屋台骨を支えている原油相場の急落と世界景気後退でロシアから海外資産が逃げ出しているからだと解説している。
 NY原油(WTI)先物相場は、クリスマス休暇開けの12月26日、UAE(アラブ首長国連邦)がアジア向けの原油輸出を2月以降15%カットするとのニュースを受けて反発、前日比6.7%高いバレル37.71ドルで取引を終了した。30ドル割れは絶対避けたいのであろう。
 ルーブルは原油相場はじめ国際相場の鏡である。プーチン首相は原油相場急騰という棚からボタモチで政治基盤を強固にした。ロシアは天然ガスで世界最大の生産国である。先日ガス版OPECを結成した。原油安でプーチンが窮地に立たされている象徴的出来事だった。
 BRICs(ブリックス)とはブラジル、ロシア、インド、中国の英語の国名の頭文字である。ここ数年、期待の星としてもてはやされてきていた。ロシアもその中のひとつで日本でもロシアで営業基盤拡大をもくろんでいた企業も多い。それがルーブル暴落で頓挫した。
経営トップが、為替ごときはと、軽視していたと思いたくない。しかし、利益2兆円出したあのトヨタが赤字転落するという。為替相場が思わぬ展開を見せたからである。たかが為替されど為替。たかがルーブルされどルーブル。ルーブルの動きにも目配りが必要だろう。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」で英国BBCニュースを見たが、開店と同時にわれ先にバーゲン売り場に殺到する様子を写していた。ところが例年にない大胆な値引きをしているが売り上げは昨年より減った。来年はさらに景気は悪化するから小売は深刻と伝えていた。
米国abcニュースは、米国の小売は例年より早くバーゲンを始めた。ところが例年より5~8%売り上げが減った店が多い。英国同様これまでにない値引きを敢行した。利益を出すどころかいかに損を食いとめるかだとある商店主のインタビューを紹介していた。
今年のクリスマスセールの特徴は値引き幅が大きいことだ。例えば通常値段が1000ドルのパソコンが300ドルである。宝石の値段が34%値引きと出ていた。高額商品の売れ行きが悪い。住宅価格の値下がりと株安のダブルパンチで所得の高い人のサイフも湿っている。
一方、12月26日のNY株式市場は、薄商いの中、クリスマス休暇前と比べ47ドル値上り、8,515ドルで取引を終了した。GM関連の投資会社GMACが金融支援を受けられることが決まり、GM株が13%上げたことがNYダウ上昇を助けたとWSJ紙は解説した。
WSJ紙は、米国の住宅ローン金利が、平均値で一年前の年6.17%から今週5.14%へ下がったと報じた。日本人から見ればまだ5.14%かと思うが、米国の消費者から見れば1%金利が下がったことの意義は極めて大きいと住宅関連業者は一様に1% 下げを評価している。
自国通貨ルーブル下落でプーチン首相は政権基盤を揺さぶられている。自国通貨、日本円が上昇している。自国通貨の価値上昇を悲しむ日本は珍種の動物である。強い通貨は日本の国益だと日本の首相は国民になぜ訴えないのか。天与のチャンスを逃がしてなるまい。(了)

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